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平成23年6月28日 第1回経営審議会

平成23年度 第1回 経営審議会 会議録

日 時  平成23年6月28日(火)午前10時~午前12時
場 所  大阪市立大学 学術情報総合センター10階会議室
出席者
【学外委員】生野委員、石川委員、玉岡委員、槇村委員、松尾委員
【学内委員】西澤理事長、柏木副理事長、桐山理事、宮野理事、安本理事、原理事、藤野理事
【オブザーバー】水田監事、各大学院研究科長等、各運営本部部課長等

1 開会

審議会成立の確認
※ 過半数以上の出席による審議会成立を確認。

2 議事

審議事項

1 財務諸表等について

1. 平成22年度 財務諸表(案)について
2. 決算の概要について
3. 平成22年度 決算報告書(案)について
4. 平成22年度 事業報告書(案)について
理事長及び副理事長から別紙のとおり説明があり、原案どおり承認。

2 第二期中期目標・中期計画について

理事長から別紙のとおり説明があり、第二期中期目標原案に対する法人からの意見及び中期計画の基本方針について承認。

3 給与制度の改正(案)について

副理事長から別紙のとおり説明があり、承認。

報告事項

(1) 平成22年度業務実績報告書について

理事長から別紙のとおり報告。

(2) 大阪市・市立大学 新時代パートナーシップ協議会について

理事長から別紙のとおり報告。

その他事項

1)東日本大震災に係る本学の取り組みについて

宮野理事から口頭にて報告。

2)施設の耐震化の取り組みについて

副理事長から別紙のとおり報告。

3. 節電・省エネルギーの取り組みについて

宮野理事から別紙のとおり報告。

4. 最先端研究の取り組みについて

理事長から別紙のとおり報告。

5. 南部陽一郎氏への特別栄誉教授称号授与について

理事長から別紙のとおり報告。

6. その他

3 会議資料

審議事項

資料1-1 平成22年度 財務諸表(案)
資料1-2 平成22年度 決算の概要
資料1-3 平成22年度 決算報告書(案)
資料1-4 平成22年度 事業報告書(案)
資料2 第二期中期目標・中期計画について
資料3 給与制度の改正(案)について

報告事項

資料(1) 平成22年度業務実績報告書
資料(2) 大阪市・市立大学 新時代パートナーシップ協議会について

その他事項

資料2 施設の耐震化の取り組みについて

議事要旨

審議事項

1 財務諸表等について

 

(委員) 民間病院を経営している立場から述べるが、今回人件費の削減を大学で6億、病院で12億ということで努力しており、病院分についてだけ見ても、あまりどの病院も取り組みづらい救急救命センターも市大ではやっており、それによる収入も増えている。困った時に24時間働いて、これにスタッフがたくさん集まって大阪市全部を診たということによる収入増である。それから今回は大病院が優遇されるべきだ、もっと人材を賄うべきだということで資金が投入されて、その数字を見ても市大は抜きん出ているという印象を受ける。ただし、これらのお金は健康保険の保険料によって拠出されているという側面もある。今まで大阪市が大学や医学部に対して投入している資金は、大学のあり方から言えば当然のお金であるが、今回収入が増えたのは保険である。保険料を払った患者が大学や大学による人材育成に期待して投じているので、収入が上がったわけであるが、大阪市が「収入が上がって良かった」というので終わるのではなくて、その使用目的は明らかに患者、少なくとも中長期的には高齢者が増えていく中で医師、看護師、介護師などの育成に充てていって欲しい。この収入増によるお金をぜひ、人材育成、教育、研究につぎ込んでいただきたい。

(理事長) 我々も同じ考えである。一応、剰余金が発生した場合は一旦大阪市にお伺いを立てるという手続きになっている。ただ、耐震補強など、大学自体がまだまだ基本的な部分で投資をしなければならない領域がたくさん残っており、非常に大きな問題を抱えている状況にある。よってこの数字はこのまま喜んでいられるものではないが、委員の指摘のとおり前向きにぜひ考えていきたいと思う。

(委員) 法人の財務状況について、監査法人での精査もされているということで内容については特に異論はない。様々な活動を通して利益も上げ、圧縮した分については公立大学法人特有の会計処理によって資産価値として下がった分を弁償しており、内容的には人員削減、病院での医療の改善により利益を上げたということであるが、それを市長の判断で、大学でまた活用できるという手続きの流れになっているのか。

(理事長) 今まではそのような手続きで進めている。

(委員) そういうことであれば、これからも教育などに活用していただければと思う。大阪市立の高等学校の立場からすれば、収入は受験料しかないのであるが、倍率が2倍であっても定員割れをしていても、どちらの場合もすべて大阪市の中に行ってしまって運営費だけが入ってくるので、頑張りが報われないという歯がゆさがある。市立大学は剰余金として自ら活用できるということで、教育などにぜひ使っていただければと思う。

(理事長) 前向きに検討したい。

2. 第二中期目標・中期計画について

(委員)  1つだけひっかかったのは、大阪市の中期目標原案の中にある大学のガバナンスの向上についてである。大学という組織の運営は、大阪市立大学の場合、地方独立行政法人法と学校教育法という、制定時期や性質も異なる二つの法律で規定をされている。大学のガバナンスというものは二次元から構成されていると考えており、それらは「経営力」と「教学力」である。経営力の根幹は、ヒト・モノ・カネなどの資源の効率的利用であるが、そればかりに目を向けないで、大学のガバナンスを向上させるには教学力も伸ばしていかなければならない。教学力とは、教育、学生支援、研究、社会貢献などの力であり、これらは中期目標の中項目の中にも示されている。これらの中で、概念的理解として、経営力強化だけの視点でガバナンスの向上を図るべきではない。大学のガバナンスは二次元から成っており、理想的には経営力も教学力も抜群であるのが良いが、教学力が弱いと経営力が前面に出てきても仕方がない、そうでないと大学がもたないと言って全教職員一体となって大学運営に当たろうとしても、なかなかその考えが末端までいくものではない。このことを設置者はよく理解して大学運営に当たるべきである。例えば、学生サポートセンターの設置は経費削減では効果があるであろうが、サービス力は低下するかもしれない。ワンストップ化するのはいいが、ヒューマンコミュニケーションが薄れてしまうことも考えられるので、一面的にこれで学生へのサービスが良くなるとは言えないのではないか。

(理事長)  学生サポートセンターという1つの例を挙げていただいたが、指摘のとおり経営面と学生サービスという面で、相反する部分もある。実際に、前学長が言われてから3年くらい経っているが、目標だけ立てられて緒に就いたままの状態できており、我々はその開設を前提に、10月に開設をしないと今年度での実施が行えないので全力で調整を行ってきた。その中でも、教員との折衝はかなり力を入れて行ってきたし、今までのやり方では前に進まないということで、開設準備室を新たに立ち上げて毎月会議を行ってきている。このため、経営という面ではプラスにならない部分でもかなりの譲歩も出している。学生へのサービスというのはどの側面をもって捉えるかによって違ってくるので、ひとまずワンストップ化を行うが、今後これを検証しつつ経営状況も鑑みながら、学生サービスの充実について前向きに考えていきたい。これらの点については、大学運営の非常に難しい部分について指摘をいただいたのではないかと思うが、本当に経営状況は厳しくなっていく中で、教育・研究・学術に関してはかなり自由な部分があり、それらを伸ばしていくということと相反する部分も多分にあろうかとは思う。特に本学は、かなり自由を強調してきた大学でもあるので、教員からの抵抗のある部分もかなりあろうかと思うが、そのあたりについてはきっちりと相談しながら、教職員一体となってより前向きな方向に進むことができればと考えている。

 

(委員)  国際化の取り組みに関して、AIESEC(アイセック)というのをご存知だろうか。これは早稲田大学の先生が立ち上げたNPOだそうであるが、所属する学生が日本国内で海外から来る留学生を受け入れる企業を探したりしており、企業へのプレゼンを行って加盟をお願いする活動も行っている。そして夏休みになるとタイやベトナムなどに行って、日本人を受け入れる現地の企業を探しに行くような活動もしている。かなり日本国内だけでもいろんな企業を訪れないといけないので勉強は大変でないかとAIESECに参加している学生に尋ねると、時間が足らないのでアルバイトを辞めたりもしたと言っていたが、プレゼンテーション能力も高いし、いろいろな企業を練り歩いて非常にしっかりしている。なかには低学年の学生もいる。そういった活動を見ていると、大阪市大が目標に掲げているグローバル人材や専門性、幅広い教養、主体性、課題発見力などの力が、場合によっては授業よりも身につくのではないかと思う。学生の中には生活費がまかなえないからアルバイトをせざるを得ないような学生もいるので、そういった学生でもこのような活動に参加できるための支援を、ある程度大学から行うことも必要ではないかと思う。提携先の大学を大学自ら探すというのも1つかもしれないが、学生自身が自ら何もかも作り上げていくというのも大きな意味がある。授業料を払えない学生の支援も大切だが、こういった活動を全面的に行えるような支援の体制も良いのではないかと思う。

(理事兼副学長)  AIESECは本学でも既に40年以上の歴史があり、実は私のゼミ生の中でも、入っている学生もいた。話を聞いていると、委員の話されたとおりかなりアクティブに頑張っており、例えば海外でのインターンシップのような取り組みも独自で行っているようなので、そういった活動が何か大学の教育に反映できるような仕組みができないか、模索中である。

 

(委員)  73ページのところであるが、社会が求めている能力は主体性、課題発見力、発信力とあり、市大生のイメージのところではこれらが弱いとされているが、これは若者の全体的な傾向であると思う。特に市大生だけということではなくて、ここは私も一番気にしているところであるが、少し大げさに言うと今後の日本はここのところを何とかしなければ次に進めないと思っている。例えば、これを打破するためにどのような具体的方策をとっていくか、さきほど教学力という話も出たが、1つは公立大学ということであるから、地域に対する貢献、もう1つは、グローバルな人材をどう育てていくのかといった考えを明確にすべきである。そのためには個別の取り組みも必要であると思うが、戦略的な取り組みも必要である。私は大阪市大の学生の学力のばらつき具合がわかならいが、どこをターゲットに絞って教育を行っていくかという視点も必要な場合がある。等しく一様な教育を行う側面も必要ではあるが、例えばある大学ではテストを行って上位20%を対象に特別な課程の教育を行い、能力や意欲のある学生が更に伸びていくので、例えば社会に出る際にはグローバルな人材になっているなど、有能な社会人を輩出することができる。100人が100人、社会に貢献する素晴らしい人材となって社会に出ていけばそれが理想ではあるが、市大卒の社会人の特徴などを社会にアピールするためには、等しく一様な教育も一つの方策ではあるが、やはりある部分の層をターゲットに積極的、具体的、戦略的な教育を行って社会に送り出していってこそ、市立大学のイメージをより良いものにしていけるのではないかと思う。日本の教育の場合ではある意味での公平性という要素も強いので、限られた層に対してエネルギーを集中するということに対して異論があるかもしれないが、グローバルな戦略から言うと、今の時代となってはそういった取り組みも行わないと、日本の大学の人材育成により輩出される人材がグローバル社会の中では弱い立場となってしまうような気がしている。私も在籍する大学に対してこのようなことを言ってきたが、公平性の観点から抵抗もあったので難しい話かもしれないが、戦略を持って人材育成に取り組むことも今後重要ではないかと考えている。

(理事長)  学生の階層別化というのはやりたいことではあるが、指摘のとおりそう簡単に行えるものではないと考えている。その中で、いろいろな仕掛けを作っていかなければならないと思っている。先ほどのグローバル化の話の中にもあったが、今考えているのは、上海にかなりの数の本学のOBがいて組織を作っており、上海へ留学に来た方もそこへ所属していただいているような形ができつつある。そこをまず明確な拠点にしたいと考えており、もしそういった体制がきっちりとできてくれば、先ほどのインターンシップの話とも関連するが、こちらから学生を送り込むような仕掛けをできないかなと思っている。その仕掛けをどういった人に活かしていくかということについては、何らかの基準のようなものも作る必要があるかもしれない。また、もちろん向こうから学生をこちらへ呼ぶということもあると思うが、幾つかそういった仕掛けが必要になってくると感じている。今回、TOEICもいろいろと意見をいただいたが、初めて入学生全員への受験を実施した。そして、共通教育の終わる2年後の段階で再度同じ学生を対象に実施することにしており、それをどのように学生個人に活用していってもらうかという視点での仕掛けも今考えているところである。そういう意味では、財政との問題もあるので、簡単にお金をつぎ込んでいくということはできないが、何か知恵が使えるところではないかと検討を行っている。これは、各教員の意見をいただきながらでないと前に進まないことではあるが、考えとしては何かできないかと思っている。委員の指摘のように、具体的な取り組みがなければ前に進まないので、1つでも2つでも仕掛けを行っていければと考えている。

(理事兼副学長)  中期計画では、学部にかかわらず意欲のある学生を対象として、グローバル専修コースのような履修コースを設けることから進めていこうとしている。また、学生への支援に関しては、基本的には経済的に苦しい学生への授業料減免などの支援が中心であるが、それに加えて勉強を奨励するような制度を検討していきたいと考えている。ただ、よくFD研究会の集会などで教員の間で議論の中心となるのは、成績の良くない学生をどうやって伸ばしていくかであったり、メンタルの面で問題のある学生をどうケアしていくかというような話なので、ターゲットをどのように絞っていくかというのもこれから議論していければと思う。

 

(委員)  学生への支援や仕掛けの話があったが、留学生の受入れについて、自らの経験から話をしたい。他大学の国際センターは30年前から世界の有名な各大学との交流を行っており、アメリカやアジアの大学からの留学生の受入れるにあたって、全員に対して国際センターが下宿を提供している。このような積極的な支援を行っている大学がある一方で、東日本大震災では、関西圏ではほぼ被害がなかったが半分の外国人留学生が帰国し、そのうちの半分は日本へ戻ってきたが残りは母国へ帰ってしまっているそうで、全く大学側のフォローがなっていない。こういった事例も参考に、留学生に対する支援の仕掛けを考えていただければと思う。

(理事長)  意見をいただきありがたい。前向きに検討したい。

 

(委員)  74ページのところで「市立大学は偏差値だけでなく、教育成果で選ばれる」という評価の獲得を目指し、それを受けて79ページでは「大学で何を得られるか」で選ばれる大学ということが載っているが、業務実績報告書なども見たが高等学校の立場から見て非常に難しい分析結果ではないかと感じる。高校生に進路指導を行う際には、大学を出て何をできるようになったのか、どんな力がついたのかということが問われるということで、目的を持って目標を定めて行きたいという大学はどんな大学か、何がそこで学べるのか、自分は何をしようとするのかということをしっかりと合致させて進路選びをするように指導している。そういった中で、別のところでデータを出されているかもしれないが、医学部から何人医者になって、商学部からどれほど公認会計士になっているか、法学部を出ればどのくらい法曹界へ行っているのか、あるいは資格を取っても実際の就職でどれだけ溢れてしまっているのかなど、民間の企業への就職も含めて市立大学を卒業した者がどのような進路をとっているのかという情報をもっとPRしていただきたい。高校、あるいは我々高等学校は中学校もターゲットにしているが、高校の宣伝ではなくて卒業後大学へ進んでその先はどのようになっているか、この高校を出てどういった大学へ行きその後の進路はどうなっているかというデータがあれば、中学校などに宣伝する上でも非常にありがたい。さらに、市民もそのような情報を知りたいように思っていると感じる。 また、中等教育機関との連携に関して、高大連携から接続へということで、これも一層推し進めていただきたい。公立大学法人では附属校を持てないということであるが、例えば高崎経済大学では附属の高等学校を持っており、これは学長と高崎市の努力によって実現したということなので、大阪市立大学ならではのものを、大阪市の教育委員会の努力によってそういった超法規的な部分についても取り組んでいただきたい。

(理事長)  卒業後の進路についてであるが、これは高度専門職という話にも関わってくると思うが、数字は出しており今は手元にはないが、データはオープンにしている。また、高校の附属化についてであるが、公立大学法人の規制による制約を課せられている。国立大学は国立大学法人法によって規定されているが、公立大学は地方独立行政法人法によって規定されており、大学法人のための法律で規定されていないので、他の業務を行うことが認められていないことから、規制の撤廃を求めていく必要がある。その他にも公立大学法人への多くの制約があるので、そういった規制を少しでも緩和できるよう働きかけていくつもりではある。これは全国的に公立大学協会とも協同してやろうと考えている。

※高崎経済大学附属高等学校という高校は存在するが、設置者は高崎市であり、大学法人が附属高校を運営していない旨、会議終了後に委員に対して回答。

3. 給与制度の改正(案)について

特に意見なし。

報告事項

(1) 平成22年度業務実績報告書について
(2) 大阪市・市立大学 新時代パートナーシップ協議会について

特に意見なし。

その他事項

1) 東日本大震災に係る本学の取り組みについて
2) 施設の耐震化の取り組みについて
3) 節電・省エネルギーの取り組みについて
4) 最先端研究の取り組みについて
5) 南部陽一郎氏への特別栄誉教授称号授与について

特に意見なし。

以上