公立大学法人大阪市立大学
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大学案内

大学憲章

大阪市立大学憲章(平成22年3月25日策定)

われわれはいま、自然環境の変化や人類社会と文明にかかわる諸問題の発生によって、未来への展望に大きな危機感をいだく時代をむかえている。期待と不安をもってむかえられた21世紀であるが、世界はなおその期待にこたえることができず、不安の増幅を阻止できないでいる。
このようななかで、希望と幸福に満ちた未来の実現をめざして、いまわれわれ人類に課されているのは、それぞれの存在の拠点に立脚し、その拠点が帯びる使命を十全に遂行することである。

大学は人類普遍の真理の探究に基づき、積極的な教育・研究・社会貢献の諸活動によって、日本国民のみならず、世界市民における現在の改善と未来の発展に寄与することをその本来の使命とする。
大学人はこの使命を自覚し、自らの責務として、真摯にして熱意ある姿勢をもってこの諸活動にのぞみ、大学人としての自己の全き実現をめざすとともに、社会に対する責任を正当に果たすことが求められる。

大阪市立大学は、市井の精神に発した、自主独立・自由進取の気風あふれる建学の伝統と、国際的にしてかつ個性的な研究および、高度にしてかつ闊達な教育環境を有する国内有数の大学である。
大阪市立大学は、この卓絶した伝統と現在に誇りを持ち、これに基づく固有の理念と使命を掲げ、あらゆる大学に普遍の理念や使命と調和させ、本憲章を未来に向けての行動指針とする。それは、真善美の価値判断を身につけ、英知と市民的公共性を備えた有為な人材を育成するとともに、基盤研究を重視しつつ、都市に収斂するあらゆる現代的諸問題を、人類普遍の喫緊の課題の一つととらえ、大阪市をはじめとする地域社会と連携しつつ、不断に創造的な思考を重ねていくことによって、その解決に邁進することである。

大阪市立大学は、これまでの基本計画も踏まえ、都市大阪ひいては大阪市に留まらず、日本や世界の未来を中心的に担う次世代のために、また広く知を求め真理を探求する人々のために、学び考え創造する環境を用意し、あらゆる差別から解放された自由な知的探求の場を提供することを責務として、新しい大学像を構築していく。

大阪市立大学の全構成員は、大学一般に対する国民の期待、市立大学に対する市民の期待に思いを致し、強い責任感と深い倫理意識、強固な意志をもって、この憲章を奉じ、教育、研究等大学の諸活動に、その存在の意義をかけて取り組むこととする。
この大学の諸活動の展開において、全構成員は社会に対する大学の貢献を実現し、不断に自己を顧みて、諸活動のさらなる発展をめざすよう努めることとする。この憲章は、全構成員が本学の現状に対する認識を共有し、もって如上の活動にのぞむために定めるものである。

大阪市立大学のめざすべき姿

(大学の使命と大学の自治)

大阪市立大学は、学問の自由と大学の自治を自覚しつつ、大学の普遍的使命である真理の探究と、都市を背景とした学問の創造をめざす。これら理念のもとで、直面する社会状況に対応した諸課題に積極的に取り組む。そのために、学術研究の動向と高等教育に対する社会の要請を踏まえ、柔軟な教育研究組織の構築を図る。

(平和・自由・平等・人権)

大阪市立大学は、平和・自由・平等を求め、人権を尊び、不正義や差別を廃する、という学内に培われてきた基本姿勢を尊重し、すべての構成員の参加と努力によって、この基本姿勢の継承とさらなる強化をめざす。

(人材の育成)

大阪市立大学は、人類の幸福と発展に貢献するため、さまざまな分野において指導的役割を果たし、社会で活躍する人材を育成することを目標とする。

(市民に開かれ、市民とともに歩む、街の中の大学)

大阪市立大学は、大阪市民の気概と活力によって支えられてきた伝統を継承し、より一層大胆に、市民に愛され、市民の誇りとなり、市民にとって頼りがいのある、市民に開かれた、市民とともに歩む大学をめざす。そして、大都市大阪の都市の顔としての格調と、市民が集う場としてのアメニティとを備えた、街の中のパーク・ユニバーシティをめざす。

《学術》

(学術の基本的な考え方)

大阪市立大学は、自主性・自律性のもと、真理の探究と知の創造を展開・継承し、その成果に基づく高度な教育による人材育成により社会に貢献する。また、都市型総合大学としての特性を活かし、国際都市大阪の産業・文化・生活を支える知の拠点をめざす。

(教育の目標)

大阪市立大学は、現代人として必要な基本的教養の習得と国際感覚の練磨をめざした教育を行うとともに、専門知識と総合的知識の双方を基礎にして物事を思索し、理解力、洞察力、実践力、指導力、解決力および品性を兼ね備えた全人的人材を養成する。また大学院教育では、高度に専門性を深め、幅広い知識を備えてそれらを融合しうる研究者や職業人など社会に貢献できる人材を養成する。

(教育体制)

大阪市立大学は、学生の学習意欲を引き出し、学力の質的保証とその向上に向けての教育体制の充実に努めるとともに、学生が自主的な学習・研究活動を行い、自律的で安全な学生生活を営めるよう支援する。

(教育活動)

大阪市立大学は、学生の学習活動に対して厳格にして適切な成績評価を行うとともに、学生自らが能力や技能を高め、主体的に自己の将来を展望できるような教育活動を展開する。また、教員は、学生の人格を尊重し、教育に関わる説明責任を果たしつつ、常に自己研鑽に努め、教育能力の向上をめざす。

(社会に開かれた教育)

大阪市立大学は、社会人の再教育の機会を提供し、社会に貢献できる人材を養成する。市民の生涯学習や再学習の機会を提供し、地域づくりに貢献できる優れた人材を養成する。青少年の知的興味を喚起し、進路の選択に資するために高等学校等と連携を図る。

(研究の目標)

大阪市立大学は、高い倫理観のもとで真理を探究し、独創的かつ先駆的研究の推進に努め、科学・技術の発展、文化の継承、人類の幸福に貢献する。また、研究を通じて創造力のある豊かな人材を育成する。

(研究体制)

大阪市立大学は、総合大学の長所を活かした、大学内組織間連携による柔軟な研究体制のもと、創造的・戦略的融合研究に積極的に取り組み、研究基盤の充実を図り、さらなる飛躍をめざす。

(研究活動)

大阪市立大学は、各部局の特性を活かした基礎研究、応用研究、および融合研究を積極的に展開する。教員個人および研究組織は、その成果を公開することを研究活動の責務とし、第三者による評価を受け、研究の進展に資する外部資金獲得に努める。

(戦略的研究)

大阪市立大学は、特色となる研究を戦略的に推進する。その柱として、本学を代表し世界的研究拠点となり得る特徴ある研究、本学に伝統と実績が顕著である都市問題に特化した研究、本学と地域産業・社会との連携を基礎に置く研究の推進を支援する。

《社会貢献》

(地域社会との連携)

大阪市立大学は、大都市大阪に位置する都市型総合大学として、新しい時代の要請に積極的に対応できる、柔軟で開放的な実学研究を展開し、都市の研究等を通じて、都市・大阪のシンクタンクとしての機能を高め、地域社会への提言を行う。そして、都市が抱えるさまざまな課題に研究科を越えて取り組み、学外の団体や自治体の設置する諸研究機関の研究者等と連携して、その成果を都市と市民に還元し、地域社会と連携して社会の発展に寄与する。

(教育機関との連携)

大阪市立大学は、青少年の健全な育成に寄与し、知的興味を喚起して進路の選択に資するために、地域の高等学校をはじめとする初等・中等教育機関との連携の強化を図る。
また、共通する課題への取り組みを高度化し、教育・研究を高度化するために、他の大学や研究機関と積極的に連携を図る。

(知的財産)

大阪市立大学は、研究成果から生まれる知的財産を積極的に蓄積し、それが社会の共有財産でもあることの認識を踏まえ、適切な保護のもとに、広く社会に開かれた資産として活用する。

(産学官連携活動)

大阪市立大学は、研究成果を広く社会に還元し、地域経済に貢献するために、関西を中心に企業と連携し、新たな事業創生に向けて大学の知的資源を提供する。また、大阪市の科学技術振興施策などとも連携して、先見性のある新産業創生研究を推進し、地域に貢献できる産学官連携活動を推進する。そのために必要な人材の確保にも努める。

(国際貢献)

大阪市立大学は、国際都市大阪に位置する大学として、世界の都市が抱えるさまざまな課題に取り組み、国際的な教育・研究機能を強化する。そのために、業務遂行の体制を組織的に整備して、国外の大学との交流の拡大を図り、学生および教職員の国際交流を一層推進する。

(生涯学習)

大阪市立大学は、高い学習意欲のある市民に、再教育や生涯学習の機会をつくり、高度な専門的知識やアイデアを、情報通信技術を活用しながら提供して、社会や地域づくりに貢献できる優れた人材の養成に寄与する。そのために地域貢献を総合的かつ組織的に遂行しうる体制を整備する。

(医学研究の社会的貢献)

大阪市立大学は、質の高い基礎医学研究、社会医学研究および臨床医学研究を学内外の他の専門分野との連携を図りつつ推進し、それらを世界に発信することにより、人々の健康の保持増進と予防医学の向上、医療水準の向上に寄与する。

(医学部附属病院の役割)

大阪市立大学医学部附属病院は、患者本位の安全で質の高い医療と最新の高度医療を提供し、市民の健康と地域医療の向上に寄与する。
医学部附属病院は、知恵を育む知識や技術・人のもつ痛みや悩みを理解するこころ・適確な判断に基づく決断力を会得した、こころ豊かで信頼される優れた医療人を育成する。
医学部附属病院は、医療の進歩にたゆまぬ努力を続け、質の高い多彩な研究を推進し、新しい診断法・治療法・予防医学の開発を行う。

《業務運営》

(民主的な大学運営と機動的対応)

大阪市立大学は、学長のリーダーシップのもとで、部局の意見を踏まえ、全学的な意思形成に努める民主的な大学運営の伝統を尊重しつつ、大学を取り巻く状況や社会的要請の変化に迅速に対応する。

(戦略性をもった大学運営)

大阪市立大学は、基本的理念を確認しつつ、具体的な目標の明確化に努めるとともに、大学として有する資源を最大限に活用し、効率的な目標の達成をめざす。そのために大学の持つ組織を柔軟に機動性を持って運営する。

(部局の自律性と大学の一体性)

大阪市立大学の各部局は、部局の目標を明確化し、その実現に自律的に責任を持って取り組むとともに、その取り組みが大学全体としての取り組みと齟齬をきたすことのないよう、全学的な調整に努める。

(医学部附属病院の運営)

大阪市立大学医学部附属病院は、病院機能を充実し強化するとともに、機動的な組織編成でもって運営を行う。
医学部附属病院は、病院経営の効率化を図り、健全な財務体質の確保に努める。

(点検と評価)

大阪市立大学は、教育研究活動および業務運営の全般に関して、自己点検・評価活動を不断に実践するとともに、学外からの意見を踏まえ、改善・改革に真摯に取り組んでいく。

(教職員の連携・協力)

大阪市立大学は、教員と職員が理念や目標を共有し、相互に信頼し合い、適切な役割分担のもとで相互に協力し合う体制を維持し、強化していく。

(情報公開・情報発信)

大阪市立大学は、大学の理念・目標や、教育・研究・社会貢献の各分野における努力とその成果を広く社会に向けて積極的に発信することを通して、透明性を確保し、説明責任を果たすことにより、社会からの信頼と理解を得るように努める。

(情報資産と個人情報保護)

大阪市立大学は、情報ネットワークシステムをはじめとする情報資産の充実を図るとともに、情報セキュリティポリシーを維持し、適切な管理のもと、大学の構成員のみならず、市民など学外者にとっても利用しやすい情報環境を整備する。また、個人情報の重要性を深く認識し、その取り扱いに当たっては、適切な管理・保護に努める。

(施設整備)

大阪市立大学は、現有資産を適正に管理するとともに、中期計画等に明示された教育、研究、社会貢献に係る目標を達成するために、機能性、安全性、信頼性を確保しつつ、計画的な施設整備に取り組み、構成員等にとって利用しやすく安全で快適な環境を創出する。

(地球環境)

大阪市立大学は、未来に向けて、地球環境の保全と社会の持続可能な発展が大きな課題となっていることを踏まえ、資源の有効活用や、人類と環境との調和、および自然との共生の分野で、先導的役割を果たす。

(大学および地域周辺の環境)

大阪市立大学は、周辺地域の住民と協働し、大学および周辺地域の安全快適な環境、良好な景観の保全、向上や、バリアフリー化など、ひとにやさしい大学づくり・まちづくりをめざす。

(運営経費)

大阪市立大学は、その教育・研究活動をより発展させるための運営経費が市民から付託されたものであることを自覚し、適切に管理するとともに、効率的・戦略的な活用に努める。また、財務面における自主・自立をより強固にするべく、財源の拡大と外部資金の受け入れに努める。