公立大学法人大阪市立大学
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大阪市立大学人権宣言2001

(2001年12月17日 評議会決定)

前 文
人は生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利とにおいて平等である。世界人権宣言以来、私たち一人ひとりが人権及び基本的自由の尊重を基礎として、世界の人々とともに歩むことが求められている。しかしながら、社会的身分、門地、人種、民族、信条、性別、障害等を理由とする差別は今なお厳然と存在する。のみならず、急速な社会変化や科学技術の進展により、私たちは新たな人権問題の発生にも直面している。

大阪は、歴史的に多様な文化の集積の中で形成された都市であり、そこに生まれた自由と共生の精神を基盤に独自の発展を遂げてきた。今や、東アジアにおける国際交流の一大拠点として、世界各地のさまざまな人々を新たな共同体の成員として迎え入れている。かかる住民の多様性は、人間の尊厳と権利についての私たちの問題意識を常に喚起して止まない。

大阪市立大学は、この都市大阪に住む人々の自由と共生の精神に支えられて、人権及び基本的自由を尊重する学風を築き上げてきた。1968年以来、人権問題に関する講義を次々と開講し、1973年には日本初の人権問題の学術研究機関、同和問題研究室(現 人権問題研究センター)を開設、差別の撤廃と人権の擁護に関する教育と研究とを領導してきた。

大阪市立大学は、すべての人間の尊厳と平等の精神に立脚した学問の府である。20世紀には、学問の成果が戦争をはじめ人権侵害の論理や道具としてしばしば使用された。基本的人権や人間の尊厳、並びに男女同権の基本理念を今一度振り返り、私たちは、学問を平和と人権尊重の礎として役立てねばならない。さらに、急速な社会変化や経済発展、科学技術の革新により顕在化しつつある新たな人権問題に対しても、私たちは積極的に取り組み、人間性豊かな社会の形成のために果敢な挑戦を続けていく。

大阪市立大学は、世界人権宣言や国際人権規約をはじめとする国際人権法規を尊重し、かつ日本国憲法と国内の人権法規に従い、大阪市の人権施策とも連携して、教育、研究活動を含むあらゆる分野において人権尊重の視点から施策を定め、これを推進する。

大阪市立大学は、人権及び基本的自由を尊重する大学を実現するため、以下の条項を定める。人権及び基本的自由に関する教育、研究の発展にいそしむとともに、その学風と成果とを学外に発信することをもって、21世紀を人権の世紀たらしめるよう努めることを宣言する。

第1条 大学の責任
大阪市立大学及びその構成員は、人権及び基本的自由を尊重する大学の実現のために行動する責任を有する。

第2条 学問の自由
1 大阪市立大学は、学問の自由を保障する。すべての構成員は、学問・研究・教育の自由、思想及び良心の自由、並びに表現の自由を保障される。
2 前項の規定は、他人の人権及び基本的自由を侵害する権利を承認するものではない。

第3条 差別、排除及び嫌がらせのない大学の実現
1 大阪市立大学及びその構成員は、その教育・研究活動において、社会的身分、門地、人種、民族、国籍、性別、性的指向、言語、宗教、思想、信条又は障害の種類や程度を理由とする差別、排除及び嫌がらせを行わない。
2  大阪市立大学及びその構成員は、職務上の地位や権限、威信を利用した不当な業務や課題の強要、もしくは性的強要を行わない。

第4条 多様性の確保と多文化共生社会の実現
大阪市立大学及びその構成員は、人々の多様性を承認し、異文化間の交流を促進することにより、多文化共生社会の実現に貢献する。

第5条 人権教育の推進
大阪市立大学は、すべての構成員が人権及び基本的自由の理念を理解し行動できるように、研修、啓発及び交流等の人権教育を推進する。

第6条 情報公開と人権意識向上への貢献

大阪市立大学は、人権施策に関する情報公開を促進し、学内外に広く意見を求めることによって、その人権施策を充実させる。また、人権及び基本的自由に関する研究成果と情報の発信を通して、社会の人権意識の向上に貢献する。

第7条 人権侵害への対応
大阪市立大学及びその構成員は、人権侵害を黙認しないよう努めなければならない。
大阪市立大学は、その構成員からの人権及び基本的自由の侵害の申し立てに対し、適切かつ迅速な対応をとり、人権救済に取り組む。

第8条 人権及び基本的自由のための行動計画
大阪市立大学は、「大阪市立大学差別のないキャンパスづくりのための行動計画大綱」に則り、具体的な「人権及び基本的自由のための行動計画」を定め、これを推進する。さらに、この人権施策の評価を多角的かつ継続的に行うことで、行動計画を必要に応じて改定する。