公立大学法人大阪市立大学
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教育・学生生活

2012年度語学研修レポート(英国 シェフィールド大学)

経済学部3回生

イギリスへの短期留学を終えて、留学の目的は語学研修でありましたが、語学以外のことをより多く学ぶことができたと感じています。もちろんメインである語学力は1ヶ月という短い期間でしたが、以前よりかなり向上しました。誰もが憧れるスピーキングのスキルは、日本の英語教育ではあまり訓練されていないため、1ヶ月留学しても流暢に話せるレベルまで成長することはできませんでしたが、リスニングのスキルは1ヶ月間英語に囲まれて生活をすれば嫌でも耳は慣れてくるので、かなり成長することができました。しかし、語学力以外に外国の文化や価値観など、日本で生活をしていても決して得られない貴重な経験を積むことができたことが一番の成果であったと感じています。

「留学」と聞くと、「毎日かなり勉強しなければならない」と考える人が多いと思いますが、この短期語学研修は交換留学のような厳しいものではなく、シェフィールド大学の語学センターに通って英語を学習するという形でした。学校のクラスにはアジアや中東、南米などさまざまな国の生徒がいて、全員の共通言語である「英語」を使って会話をするのですが、そのような体験は初めてだったのでとても新鮮でした。授業の内容も、文法や長文読解ばかりの日本とは異なり、スピーキングのための発音練習やクラスメイトとのディスカッションなど、主体性が求められる内容であったので最初は戸惑いましたが、それに慣れるとかなり有意義なものになりました。いまの日本人に足りないと言われている「主体性」や「積極性」を、この授業を通して多少は身につけることができたような気がしています。もちろんクラスメイトとは授業だけでの関係でなく、一緒に昼食を食べたりどこかへ遊びに行ったりする仲であったので、帰国した今でもイギリスで出会ったクラスメイトや友達とはSNSなどを通じて連絡をとっています。

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しかし、授業以外では自由に使える時間がかなり多かったので、今振り返ると勉強よりは遊んでいた印象の方が強いです。授業のない週末には、ステイファミリーと一緒にフリーマーケットへ行ったり、家族の誕生日パーティーに参加したりしました。そのほかにも、自分でホテルを予約して、泊まりがけで観光地として有名なリヴァプールやマンチェスター、ヨークなどにも行くことができました。またイギリスはフットボール発祥の地というだけあって、人気やスタジアムなど日本とはまったく異なるものでした。地元チームの試合や日本の香川真司選手が所属しているManchester Unitedの試合を観戦して味わう本場の雰囲気は格別であり、留学の中で一番思い出に残っています。そのほかにも、世界的に有名なバンドであるビートルズのゆかりの地を巡ったり、おしゃれな街でショッピングしたりと、「この目的は語学研修ではなく旅行ではないのか」、というくらい遊びました。もちろん遊びの中でも、現地の人に道を聞いたり、パブで見知らぬ外国人と話をして盛り上がったりなど、授業以外でも英語を学ぶ機会は多かったように感じます。

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(Liverpool Dock)

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(Manchester Unitedの試合)

 最後に、この留学期間中に私が意識していたことは、「英語を学ぶのではなく、英語で学ぶ」ということです。ただ英語だけを勉強するのも良いと思いますが、英語を通して学ぶことの方が多くてとても大事です。外国の文化や価値観、人のあたたかさなど、英語を通して学ぶことで、語学力だけでなく1人の人間として成長できたと感じています。期間は1ヶ月と短いですが、考え方によってはたった1ヶ月でたくさんのことを学べます。もちろん人によって考え方は異なりますが、もし機会があるならば、そのことをぜひ一度、自分自身の心と体で体験してください。