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教育・学生生活

2012年度交換留学レポート2月号(ドイツ ハンブルク大学)

商学部3回生 森本摩耶

こんにちは。2月に入り大学の授業も終了し、ついに帰国が近づいてきました。

現在はゼメスター休暇中で、ドイツ人も留学生達も旅行をしたり、課題をやるために大学の図書館にこもったり、実家へ帰ったり、インターンシップをしたり、と過ごし方は様々です。ちなみに私は今、語学学校へ通っています。というのも、今月末にドイツ語の試験がある為です。そこで今回はドイツ語の試験と、語学学校について少し紹介したいと思います。

まずはドイツ語の試験について。ドイツ語の試験といっても様々な種類がありますが、日本で有名なものはおそらく独検(ドイツ語技能検定試験)とGoethe-Institutのドイツ語検定試験でしょう。独検は日本独自のものですが、Goetheの試験は世界各地で受験することができます。独検は1級~5級まであり、試験内容には筆記・聞き取り・口述試験(準1級、1級のみ)があります。Goetheの試験はA1,A2,B1,B2,C1,C2までのレベルがあり、筆記・聞き取り・読み取り・口述試験の4項目で構成されています。これら2つは基本的にドイツ語能力証明のための試験です。

そして検定試験の他に、Test-DaFとDSHという試験があります。これらの試験は基本的に、ドイツの大学に入学する際にドイツ語能力の証明として必要なもので、レベルはB2~C1程度が求められます。

大学によって異なりますが、基本的にはTest-DaFのすべての項目(筆記・聞き取り・読み取り・口述)で一定基準以上(C1レベル)の成績を取れば入学資格を満たせる場合が多いようです。

Test-DaFは世界各地で受験可能(日本でも東京ドイツ文化センターおよび獨協大学で受験可能)で、年に6回実施されています。DSHは筆記試験と口述試験のみで、Test-DaFよりも少しレベルが下がりますが、大学によってはDSHのみでも入学可能なところもあります。DSHはドイツの各大学で独自に実施されているので、受験するためにまず大学への入学許可を得なければなりません。

ハンブルグ大学にも正規の学生として勉強している日本人学生が何人かいます。留学中にはそのような日本人学生と話す機会も多く、彼らにこの試験について聞いてみると、この試験のために1年間ドイツで語学学校や準備コースに通ったり、複数回受けたり、と合格するのはやはり簡単ではないそうです。しかし、ドイツの大学では各学部にそれぞれ留学生枠が設けられているため、この試験に合格すれば学部入学できる可能性はかなり高くなります。

大学入学のためでなくても一度このような試験を受けてみるのは、自分のドイツ語能力の確認や留学成果を証明する手段の一つになるので良いと思います。

また、最初にも述べたように、私は今ある語学学校に通っています。私以外の留学生も長期休暇を利用して語学学校に通う人は多いです。ハンブルグのような大都市には勿論たくさんの語学学校があるため、語学学校選びは結構大変です。

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そこで語学学校を選ぶ際に、私が個人的に重視するポイントを少し紹介したいと思います。

1つ目はクラスの受講者数。学校によってクラスの規模は大きく異なります。3人程度の少人数クラスもあれば、20人以上の大規模なクラスもあります。個人的にはやはり少人数クラスの方が自発的に発言しやすく、先生も各生徒のレベルを把握し易いので良いと思います。

そして、日本人の生徒数も重要です。私はなるべく日本人の居ない語学学校を探しました。

2つ目は、クラス数です。これは語学学校の規模によりますが、小さいところだとクラスが1、2つほどしか無いことがあります。そのような場合、一度申し込んだクラスが合わなかったとき、他のクラスへの変更が出来なくなってしまいます。授業内容のレベル、他のクラスメイトのレベルが自分に合ってるかどうか、合ってない場合はすぐに変更できるように、ある程度の規模で融通の利く学校を選ぶことも重要だと思います。

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また、大抵の学校では申し込み前に体験授業を受けることが出来るので、まずはそれを受けてみてから決めると良いでしょう。

語学学校では継続して決まった時間にドイツ語に触れられるだけでなく、様々な国から来た留学生と仲良くなれるというメリットもあります。私は夏休みに通っていた語学学校で仲良くなったメキシコ人の女の子と、お互いその学校を辞めた今でも連絡をとりあい、一緒に料理をしたり遊びに行ったりしています。ハンブルグ大学でもそのような留学生と出会う機会はありますが、語学学校だとだいたい同じくらいの語学力の留学生と毎日一緒にドイツ語を学ぶので、お互いにコミュニケーションも取りやすく、繋がりも深くなるように思います。

交換留学中に語学学校に通う、というのは時間の面でも経済的にももったいないように思われるかもしれませんが、ハンブルグ大学の休暇は本当に長いです。また、多くの語学学校には1週間単位で申し込めるところや、夜間コースなどもあります。長期休暇中にドイツ語を忘れないためにも、このような休暇を利用して大学とは違った環境でドイツ語を学んでみるのも面白いと思います。