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教育・学生生活

2014年度語学留学レポート(オックスフォード大学ハートフォードカレッジ)

文学研究科 後期博士課程3回生 大谷みちる

オックスフォード大学での語学研修に参加するにあたって、心配なことが3点ありました。

 1点目は、授業についていけるかということ。もともと英語が苦手である上、イギリス英語はアメリカ英語より聞き取りにくいと聞いていたので、授業の内容はもちろんのこと、日常会話でもきちんとやりとりができるかどうか不安でした。ですが、先生方もスタッフの方々も、留学生の対応に慣れていらっしゃるらしく、わかりやすい言葉をつかって、丁寧にお話ししてくださったので、思っていたよりは理解できました。また、お人柄も、きさくで親切な方ばかりで、温かく接してくださいました。特に、わたしのクラスの担当のクリス先生が一日目におっしゃった言葉が印象に残っています。わたしは、先生から質問されても、英語でスラスラ答えることができなかったので、「I’m sorry. I can’t explain.」と言うと、「わたしに謝ることはない。あなた方は、ここの大学の学生と同様に大切な存在で、あなた方が良い学びを得られるようにするために、わたしがいる。だから、謝ったり、恥ずかしがったりしてはいけない。」と言ってくださり、感激しました。


修了式の様子
 修了式の様子(真ん中あたりの男性がクリス先生)。
この場所は食堂で、毎日の食事やティーもここでとっていました。

 2点目は、参加者の輪の中に入っていけるかということ。わたしは、社会人として長年働いてから大学院に進学したので、他の参加者と年齢が離れており、団体行動にうまくなじめるかどうか気がかりでした。ですが、みなさん、何かにつけ心配りをしてくださり、最後まで楽しく勉強することができました。

 3点目は、危険ではないかということ。渡英の少し前に、ISによる日本人の人質事件が起こったところだったので、家族から非常に心配されました。ですが、大学から団体で参加すること、引率の先生がついて行ってくださるということで、渋々賛成してくれました。ですが、実際にイギリスに行ってみると、危ない感じは全くなく、特にオックスフォード内は、一人でも気軽にどこにでも行くことができました。

 オックスフォードは、大学の学風も街全体の雰囲気も、他の場所にはない本当に素晴らしいところでした。他の皆さんは、週末ごとにロンドンや他の町に行っていましたが、わたしは、ずっとオックスフォードで過ごしました。

ザ・グランド・カフェ
イングランドで最古のカフェ「ザ・グランド・カフェ」。
ハートフォードカレッジから歩いてすぐのところにありました。

大学の博物館や美術館がいくつもあり、一般的な観光旅行では見ることができないような貴重なもの(アラビアのロレンスが持ち帰った儀式用の衣装、ダーウィンが採集した昆虫など。わたしは、幸運にも、期間限定で公開されていたシェークスピアの初版本も見ることができました)をたくさん所蔵しています。今回の研修によって、大変得難い経験をすることができました。ぜひ、一人でも多くの方に参加していただきたいと思います。

アラビアのロレンスが持ち帰った衣装 
アラビアのロレンス(トーマス・エドワード・ロレンス)が持ち帰った衣装
 
ダーウィンの採集箱 
ダーウィンの採集箱 

最後に、オックスフォードの先生方、スタッフの方々、引率してくださった先生、国際センターそして、一緒に参加した皆さんに、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。