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東日本大震災5周年を迎えて

 本学理事兼副学長の宮野道雄は、地震などの自然災害を対象とした地域防災を専門に研究してきました。東日本大震災発生時も、直ちに現場へ向かい、その後も調査を重ねています。震災から5年を迎えた今日、宮野副学長からのメッセージをお届けします。

160311.JPG あの東日本大震災からはや5年がたちました。5年という節目を迎え、復興への取り組みがさまざまなメディアによって報じられています。つい先日も、「断震住宅」という揺れを大幅に軽減するシステムについてのコメントを求められました。まことに画期的な取り組みで、技術の進歩として注目に値すると思います。一方で、住宅の耐性を強化するだけでは得られない「住まい」=人としての営みを行う場、の維持について、議論を深めるべきであると強く思いました。家というのは建物のみで成立するものではなく、そこで暮らす家族や近所の人たち、周囲の環境、育まれた思い出など、さまざまな要素によって出来上がっています。家を失うことが人の生活に与えるダメージは想像を超えるものがあり、修復が極めて難しいのです。

 阪神・淡路大震災の被災地で課題となった高齢者の孤立化や孤独死は、同様に東日本大震災の被災地でも大きな問題となっています。特に、仮設住宅のような突如として発生した新しいコミュニティにおいて、中高年の男性が周りに馴染めず、結果として孤独な結末を迎えてしまう事態が数多く報告されています。このようなケースを食い止めるには、地域で相互に助け合い、コミュニケーションを取りながら課題に対処していく体制づくりが不可欠です。

 本学では東日本大震災発生以降、全学的に被災地支援および防災研究、防災教育を推進してきました。広域複合災害に備えたコミュニティ防災システムの確立を目指し昨年3月1日開設した「都市防災教育研究センター」も、この一年、さまざまな取り組みを行ってまいりました。今後も全学を挙げて「いのちを守る都市づくり」を進めてまいります。

>>「都市防災教育研究センター」についてはこちらをご覧ください