○大阪市立大学ハラスメントの対応に関する規程

平成27年1月14日

規程第1号

(趣旨)

第1条 この規程は、セクシュアル・ハラスメントを含むハラスメント(以下「ハラスメント」という。)に起因する問題が生じた場合に適切に対応し、学業や職場環境の改善に役立てるための措置に関し必要な事項を定めるものとする。

(相談窓口及び問題解決機関)

第2条 学生及び教職員等からのハラスメントに関する相談に対応するため、相談窓口として、ハラスメント相談員(以下「相談員」という。)を置き、問題解決のための機関としてハラスメント調整委員会(以下「調整委員会」という。)及びハラスメント調査委員会(以下「調査委員会」という。)を設置する。

(相談員)

第3条 相談員は、次の各号に掲げる者とする。

(1) 人権問題委員会委員のうちから理事長が指名する者

(2) 職員のうちから理事長が指名する者4名

(3) その他理事長が特に必要と認めた専門家

2 前項第2号の相談員の任期は、2年とし、再任を妨げない。前項第3号の相談員の任期は、理事長が別に定める。

3 総括相談員には、人権問題委員会委員長をもって充てる。

4 総括相談員に事故があるときは、あらかじめ総括相談員の指名する相談員が、その職務を代理する。

(相談員の任務)

第4条 相談員は、次の各号に掲げる任務を遂行する。

(1) 相談者からの相談に応じ、相談内容を整理する。

(2) 相談者の意向を聞き、事案によっては他の相談窓口を案内する。

(3) 和解等の問題解決にあたっては、調整委員会が行うことを告げ、総括相談員と協議して調整委員会に付託する。

2 相談員は、相談内容及びその対応について相談員会議に報告するものとする。ただし、プライバシーの保護等のため必要がある場合には、当事者及び関係者の氏名等を秘して報告することができる。

(相談員会議)

第5条 相談員相互が、連携して任務にあたることができるように、相談員が協議するための機関として相談員会議を設置する。

2 相談員会議は、相談員をもって組織する。

3 相談員会議は、総括相談員が招集し、その議長となる。

4 相談員会議は、相談を実施する場合の方針、手続きその他の相談員の業務を行うにあたって、必要な事項につき協議し、決定する。

5 相談員会議の議事は、出席相談員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

6 総括相談員は、相談を受けた相談員と協議して調整委員会への事案の付託を決定し、相談員会議へ報告する。

7 相談員会議は、毎年度末までに、その活動の概況を記した報告書を理事長及び教育研究評議会に提出するものとする。

(調整委員会)

第6条 調整委員会は、次に掲げる委員をもって、事案ごとに組織する。

(1) 相談者から相談を受けた相談員1名

(2) 当該相談を受けていない相談員1名

(3) 相談等について豊かな経験を有し、理事長が指名する者1名

2 総括相談員は、相談を受けた相談員と協議し、前項第1号及び第2号の委員を指名する。

(調整委員会の任務)

第7条 調整委員会は、当該事案が話し合い等による解決で図ることができるよう努める。

2 調整委員会は、必要に応じて当該事案を調査委員会またはハラスメント特別調査委員会(以下「特別調査委員会」という。)へ付託することができる。

3 調整委員会は、法律又はハラスメントに詳しい学外の専門家に助言を求めることができる。

(調査委員会)

第8条 調査委員会は、次に掲げる委員をもって組織する。

(1) 各研究科(創造都市研究科を除く。)より選出された教員1名

(2) 職員のうちから理事長が指名する者1名

(3) 学外者の中から理事長が必要と認める者

2 各研究科(創造都市研究科を除く。)及び理事長は、委員のほかに各1名の予備委員を選出し、その氏名を調査委員会に通告しておくものとする。

3 第1項第1号及び第2号の委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、事案の調査を担当している場合には、原則として、当該事案の調査が終了するまで任期が継続するものとする。

4 委員の互選により委員長及び副委員長を選任する。

5 委員長は、調査委員会の会議を招集し、その議長となる。

6 委員長に事故があるときは、副委員長が、その職務を代理する。

7 調査委員会は、その構成員の過半数の出席がなければ、会議を開き議事を決することができない。調査委員会の議事は、出席委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

8 委員長は、必要に応じて、調査委員会の承認を得て、委員以外の者の出席を求め、説明又は意見を聴取することができる。

(特別調査委員会)

第9条 当該事案が深刻かつ重大であって緊急の対応が必要であると調整委員会が判断した場合には、特別調査委員会を設置し、調査委員会の任務を代行させることができる。

2 特別調査委員会は、教育担当副学長、教務担当部長、学生担当部長、その他教育担当副学長が指名する者によって組織する。

3 委員長は、教育担当副学長をもって充て、副委員長は委員の互選により選任する。

4 委員長は、特別調査委員会の会議を招集し、その議長となる。

5 委員長に事故があるときは、副委員長が、その職務を代理する。

6 特別調査委員会は、その構成員の過半数の出席がなければ、会議を開き議事を決することができない。特別調査委員会の議事は、出席委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

7 委員長は、必要に応じて、特別調査委員会の承認を得て、委員以外の者の出席を求め、説明又は意見を聴取することができる。

(調査委員会の任務)

第10条 調査委員会は、調整委員会の付託に基づき、次の各号に掲げる任務を行う。

(1) ハラスメントの事実関係の調査

(2) 被害者に対する救済措置の提言及び加害者に対する措置等の提言

(3) その他、事案の解決に必要な措置

2 調査委員会は、事実関係の調査のため、次の各号に掲げる事項を行うことができる。

(1) 当事者及びその他の関係者からの事情の聴取

(2) その他、当該事案の事実関係を明らかにするための必要な事項

3 調査委員会の運営及び調査の手続き等は、調査委員会がこれを定める。

4 調査委員会は、毎年、その活動の概況を記した報告書を理事長、教育研究評議会及び人権問題委員会に提出するものとする。

(調査の実施)

第11条 事案の調査は、若干名の委員で組織する小委員会でこれを行うことができ、小委員会はその担当する事案に関して、調査委員会として行動する。

2 小委員会の構成員は、調査委員会の委員長がこれを指名する。委員長は、止むを得ない理由がある場合には、小委員会の構成員として予備委員を指名することができる。

3 調査委員会の委員長は、原則として、小委員会の構成員として法律又はハラスメントに詳しい学外の専門家を加えるものとする。

(調査期間)

第12条 調査委員会は、事案の付託があった場合には、速やかに、当事者、当該事案の当事者の属する部局の長、理事長及び教育研究評議会に対して、当該事案の調査を開始した旨を通知しなければならない。調査委員会は、プライバシーの保護等のため必要がある場合には、当事者及び関係者の氏名等を秘して通知することができる。

2 調査委員会は、事案の付託があった日から起算して90日以内に調査を完了しなければならない。

3 調査委員会は、止むを得ない事由により、調査期間内に調査を完了することができない場合は、期間を限定して、延長することができる。

4 調査委員会は、期間を延長する場合は、延長の理由及び調査完了の時期等を速やかに当該事案の当事者の属する部局の長、理事長及び教育研究評議会に報告しなければならない。

(調査の終了)

第13条 調査は、次の各号の場合に終了する。

(1) 調査委員会の調査が完了したとき

(2) 調査委員会が調査を継続することが適当でないと判断したとき

2 調査が終了したときは、調査委員会は、直ちに調査結果を当事者に通知し、理事長、教育研究評議会及び当該事案の当事者の属する部局の長に報告しなければならない。ただし、調査委員会は、プライバシーの保護等のため必要がある場合には、当事者及び関係者の氏名等を秘して報告することができる。

(調査委員会の報告に基づく措置)

第14条 理事長、教育研究評議会及び当該事案の当事者の属する部局の長は、調査委員会から報告及び提言を受けたときは、それを尊重し、直ちに必要な措置を講じるとともに、調査委員会に報告するものとする。

(協力義務)

第15条 教職員及び学生は、調査委員会の調査が公正かつ円滑に行われるよう協力しなければならない。

(守秘義務)

第16条 相談員、調整委員会委員、調査委員会委員、特別調査委員会委員、その他問題解決に関わった教職員は、在任中及び退任・退職後を問わず、その立場において知り得た事項を他に一切漏らしてはならない。

(関係者の排除)

第17条 理事長は、相談員、調整委員会委員、調査委員会委員、特別調査委員会委員又はそれらの事務に関わる教職員が、当事者又は関係者となった場合には、当該事案の業務に関与させてはならない。

(事務)

第18条 相談窓口、調整委員会、調査委員会及び特別調査委員会に関する事務は、大学運営本部学務企画課及び法人運営本部人事課において行う。

(その他)

第19条 この規程に定めるもののほか、他に必要な事項は別に定める。

附 則

この規程は、平成18年4月1日から施行する。

附 則(平成19年3月30日規程第31号)

この規程は、平成19年4月1日から施行する。

附 則(平成27年1月14日規程第1号)

この規程は、平成27年4月1日から施行する。

(大阪市立大学セクシュアル・ハラスメントの対応に関する規程の廃止)

1 大阪市立大学セクシュアル・ハラスメントの対応に関する規程は、廃止する。

(経過措置)

2 この規程の施行の際、現にセクシュアル・ハラスメント調査委員会及びハラスメント調査委員会において調査中の事案がある場合は、当該調査は第8条により設置される調査委員会に引き継がれるものとする。なお、この場合においては、当該調査の期間には従前の調査期間を通算するものとする。

附 則(平成28年3月28日規程第41号)

この規程は、平成28年4月1日から施行する。

附 則(平成30年3月30日規程第41号)

この規程は、平成30年4月1日から施行する。

大阪市立大学ハラスメントの対応に関する規程

平成18年4月1日 規程第83号

(平成30年4月1日施行)