○大阪市立大学「人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的」に関する規程

平成27年12月21日

規程第231号

(趣旨)

第1条 この規程は、大阪市立大学学則第1条第2項及び大阪市立大学大学院学則第1条第2項の規定に基づき、大阪市立大学の学部、学科ごと及び研究科、専攻ごとの人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的について定める。

(学部、学科ごとの目的)

第2条 学部、学科ごとの人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的は、別表第1に定めるとおりとする。

(研究科、専攻ごとの目的)

第3条 研究科、専攻ごとの人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的は、別表第2に定めるとおりとする。

(改正)

第4条 この規程の改正は、当該学部教授会及び研究科教授会の審議を経て、学長がその意見を聴いたうえでこれを行う。

附 則

この規程は、平成27年12月21日から施行する。

附 則(平成29年3月31日規程第3号)

この規程は、平成29年4月1日から施行する。

附 則(平成30年3月30日規程第97号)

この規程は、平成30年4月1日から施行する。

別表第1(第2条関係)

学部

学部、学科ごとの人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的

商学部

・経営学・商学・会計学の学問的知識を身につけ活かすことのできる人材を育成する。

・企業、自治体、NPO/NGOなどのマネジメントで活躍できる人材を育成する。

・課題発見能力と解決能力を身につけた個性と社会性あふれる人材を育成する。

経済学部

・グローバルな経済・社会が直面する課題を的確にとらえ、それを経済学の素養と外国語による受信・発信能力とを生かして分析し、解決の方途を他者との協働により複眼的構想力をもって立案しうる、グローバル・プラクティカル・エコノミスト(GPE)を育成する。

・国内外の経済活動に関わる重要な分野で、個性的で創造的な活動によるリーダーシップを発揮する人を育成する。

法学部

・主体的に問題を発見する能力と、自己の見解を社会に発信する能力を持つ人材を養成する。

・法学的政治学的知識を主体的に展開する能力、特に自己の主張を論理的に構成し表現・文章化する能力を持つ人材を養成する。

文学部

・人文科学・行動科学の方法や考え方を通して人間、社会、文化、言語の諸事象について深く考えることのできる人材を育成する。

・コミュニケーション能力を身につけ、国際的、歴史的視野から問題解決をはかる能力を備えた人材を育成する。

・教育機関、文化行政、出版・ジャーナリズム、国際交流、情報サービス産業などの第一線で活躍できる専門職業人を育成する。

[各学科]

(哲学歴史学科)

・人間の歩みと思索の過程を考究し、人間にたいする洞察力と歴史への理解を基に、未来を展望することのできる力をもった人材を育成する。

(人間行動学科)

・人間や社会を理解するための科学的方法を身につけ、人間行動や人間を取りまく事象を様々な視点から考えることのできる人材を育成する。

(言語文化学科)

・人間が創り上げてきた言語・文学・文化を深く理解し、自文化、異文化の双方を見通しながら、新たな文化の創造に寄与することのできる人材を育成する。

理学部

人材の養成に関する目的:

・科学の最先端に連なる基礎学力を身につけ、伸びやかな発想で社会に貢献できる人材を育成する。

・中高教員などの教育職、各省庁及び地方公共団体や民間企業などで活躍できる人材を育成する。

教育研究上の目的:

・極微の世界から広大な宇宙までを対象に、実験的・理論的手法を駆使して自然界を律する真理を探究する。

・自然の存在様式と法則性の体系的学習を基礎に、自然の摂理に触れることへの喜びを教育の原点として、自然科学や最先端科学・技術の振興に寄与できる国際的な視野をもった人材を育成する。

[各学科]

(数学科)

人材の養成に関する目的:

・数学研究所と連携して、国際的に活躍できる人材を育成する。

・数学の最先端に連なる基礎学力を身につけ、伸びやかな発想で社会に貢献できる人材を育成する。

・中高教員などの教育職、各省庁及び地方公共団体や民間企業などで活躍できる人材を育成する。

教育研究上の目的:

・数学は、すべての科学の基礎であり共通の言葉である。また、なにものにも縛られず、純粋に人間の知的欲求、美意識から生まれた不朽の価値を有する文化である。このように基礎的かつ普遍的である数学は、急激な変貌を遂げている我々の社会において、今後広がりと深みを増して益々重要になっていくであろう。我々は、これに応えるべく、数学のさらなる広がりと深化を目指して研究を行う。

・自由な学問的雰囲気の中、知ることへの憧れ、考えることの楽しさ、問題解決の喜びを大切にして、物事の本質を見極め、自由で独創的な発想ができ、自らが理解したことを正確にわかりやすく表現できる人材を育成する。

(物理学科)

人材の養成に関する目的:

・現代物理学の研究領域は、素粒子・原子核の極微の世界から、天体や宇宙をあつかう極大の世界、低温やプラズマといった極限環境、あるいは日常的なスケールの物質をあつかうものまで、森羅万象にわたっている。物理学科は、これらの多岐にわたる研究領域に対応できるように編成されており、物理学の諸領域のバランスのとれた最前線の研究と各研究分野における教育を行ってきた。これらの研究成果を社会に還元できる人材を育成するために、実験や観測による現象を把握し、理論による体系化された理解ができる能力を身につけ、自然のふるまいについての物理的描像をもつように学生を教育する。学生は、物理学で養った自然科学の基本を活用し、科学・技術を必要とする企業や公的機関、教育職等で活躍すること、あるいは大学院へ進学してより高度な研究へと進むことを目指す。

教育研究上の目的:

・物理学科の教育の基本理念は、自然科学の最も重要な基礎である物理学の知識と考え方を身につけ、広く社会に貢献しうる人材を育成することである。研究においては、素粒子・原子核・宇宙から物性に至る現代物理学の諸分野において、最前線の知見を育み真理の探究を行うことを理念とする。大学(院)教育と研究は物理学科の活動の両輪と考え、常に研鑽を積み相互に高め合うことを目指す。教育と研究を通じて、科学のフロンティアに携わる者としての社会的貢献を実践する。

(化学科)

人材の養成に関する目的:

・21世紀は分子と分子機能の時代であるとの認識に立脚し、物質の構造・反応・機能を原子・分子のレベルから理解できるよう教授する。先端的な物質合成法、科学計測法、化学情報利用法などの教育も行い、これからの化学を担う国際的な人材を育成する。

教育研究上の目的:

・物質の構造・反応・機能を原子・分子のレベルから理解し、広い範囲の自然科学を化学的に考えることができる人材を育成する。物質観を中心に据えた科学的センスを養い、物質科学や生命科学などの先端学際領域を切り開くための豊かな化学を追及する。学修した成果を社会の様々な分野で活かすことの出来る人材を輩出する。

(生物学科)

人材の養成に関する目的:

・生物および生命現象に関する広範な知識を会得するとともに、新規に発現した問題に対しても柔軟に対応して解決する能力を身に着け、社会に貢献できる人材を育成する。特に、中高教員などの教育職、各省庁及び地方公共団体や民間企業などで活躍できる人材を育成する。

教育研究上の目的:

・分子・細胞レベルおよび個体から地球レベルに至る幅広い分野にわたって、また、脊椎動物・無脊椎動物・高等植物・菌類・細菌と多様な生物群を対象とする研究を通して、生命現象に共通する性質を明らかにするとともに、生物多様性の本質を探求する。同時に、応用生物科学の基礎としての生物学の進展に心がけ、環境問題や食料、医療などにかかわる21世紀の諸課題を解決する。

(地球学科)

人材の養成に関する目的:

・地球の過去・現在の学際的な認識能力や未来の予測技術を持ち、地球自然と人間社会の接点に立って、環境保護や自然災害防止などに貢献できる人材を育成する。

教育研究上の目的:

・地球の過去・現在の学際的な認識を通じて未来の地球を予測する新しい学問体系を確立し、その認識能力・予測技術をもった人材を育成する。

工学部

・自然科学及び数学の基礎知識を習得し、科学技術の新たな展開にも柔軟に対応できる人材を育成する。

・工学における専門知識及び基礎的なデザイン能力を習得し、習得した知識や能力を実際の技術に活用できる人材を育成する。

・工学的課題を論理的に思考できる人材を育成する。

・日本語及び外国語による基礎的コミュニケーション能力を有する人材を育成する。

・技術者・研究者として社会的使命及び責任を自覚し、倫理に基づき行動できる人材を育成する。

[各学科]

(機械工学科)

・原子・分子レベルのナノ・ミクロなスケールから、環境・社会などのマクロスケールまで、機械工学に関連する幅広い分野の研究と教育を通じて、様々な視点から問題を考察できる能力と、技術者としての責任感や倫理観を持つ人材を育成する。

(電子・物理工学科)

・電気・電子工学や応用物理学の教育と研究を通じて、日進月歩の高度技術社会をリードできる高い専門性や応用能力、さらに技術者としての高い倫理観を兼ね備えた優れた人材を育成する。

(電気情報工学科)

・電気工学と情報工学の教育・研究を通じ、電気情報通信技術が社会に及ぼす影響を配慮し、時代の要請に応え得る、電気・情報・通信関係の広範囲な問題に対する適応能力を習得し、さらに、未知の問題を自らの手で解決していく自主性と独創性を持った人材を育成する。

(化学バイオ工学科)

・化学技術やバイオテクノロジーを基に環境調和型の「ものづくり」に挑戦する。「ものづくり」を通じて、持続的な発展と地球環境保全が両立した豊かで安全な社会の構築に貢献する人材を育成する。さらに、化学・バイオの先端領域で活躍し、かつ技術者としての責任感・倫理観を身につけ、広く社会に貢献できる人材を育成する。

(建築学科)

・芸術・学術・技術に立脚した「総合建築教育」を特色として、「発展」から「持続」へ、「効率性」から「人間性」へという、成熟期を迎えた社会の要求や課題を的確に把握し、それらの実現や解決に対して「理論的」かつ「実践的」に対応しうるデザイナーやエンジニアを育成する。

(都市学科)

・都市固有の歴史と文化を継承・発展させつつ環境負荷を低減し、人間活動と自然環境が調和した豊かで安全・安心な「環境都市」の実現を目指して、社会の要請を的確に把握し、倫理観と責任感に基づいて主体的に行動する技術者を育成する。

医学部

(医学科)

・人を分け隔てなく、温かく受け入れる心を持つ医師を育成する。

・最新の基礎医学と臨床医学をバランスよく修得し、実践する能力を持つ医師を育成する。

・科学的思考に基づいた判断力・問題解決能力を備えた医師を育成する。

・国際的視野を持ち、人類に貢献する高い志を持つ医師を育成する。

・市民の保健医療ニーズに応えうる医師を育成する。

(看護学科)

教育目的:

・生命の尊厳を基盤とした豊かな人間性を培い、変化する社会に対応できる総合的看護実践能力と、基礎的な指導・調整能力を備えた看護職者の育成を目的とする。

教育目標:

・幅広い教養と倫理的態度を兼ね備えた人間性豊かな看護職者を育成する。

・科学的思考に基づいた判断力・問題解決能力を備えた看護職者を育成する。

・保健・医療・福祉における高い臨床能力と基本的な指導・調整能力を備えた看護職者を育成する。

・大阪市の地域性をふまえ、市民の保健医療ニーズに応えうる看護職者を育成する。

・国際化・情報化へ対応しうる看護職者を育成する。

・生涯学習を支援し、看護学の専門性を探求する看護職者を育成する。

生活科学部

・「健康」「環境」「福祉」を基礎概念として食品栄養科学科、居住環境学科、人間福祉学科の3学科を置き、現代社会の生活問題を学際的、複合的に学習することにより、生活や社会の問題に関する意識を醸成し、問題解決の理論的、実践的知識と能力をもつことのできる人材を養成する。

[各学科]

(食品栄養科学科)

・人々の食と栄養に関わる学際的教育、具体的には、官公庁における公衆衛生・公衆栄養施策の立案の立場から、学校や病院における栄養教育や臨床現場での個々人に対する栄養指導、さらには企業における新たな食材・食品や食生活スタイルの開発や食の安全確保にまで幅広く対応できる基礎力を培う教育を行い、健康で真に豊かな食生活の創造に貢献できる優れた科学的思考力と実践力を併せ持つ人材を養成する。

(居住環境学科)

・快適で健全な居住環境の創造とその生活者への提供をめざし、生活用品や生活機器、インテリアから住宅、居住地、都市空間といった日常生活を取り巻く物的環境に関するデザイン理論や計画、設計、管理に関する理論と技術を習得し、応用しうる人材を養成する。

(人間福祉学科)

・高齢者・障害者・子ども・女性をはじめ、人間のウェルビーイングを研究テーマとして、行政機関・福祉施設・医療施設・心理施設・教育施設・コミュニティなど国内外のさまざまな実践現場で活躍できる人材を養成する。具体的には、社会福祉士に必要な基礎能力や心理学および臨床心理学に関する専門的な知識や技能を培う。

別表第2(第3条関係)

研究科

研究科、専攻ごとの人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的

経営学研究科

【前期博士課程】

・経営諸科学に関する専門知識と研究能力を有する人材を育成する。

・ビジネスとビジネス社会に関する課題発見能力・政策提言能力・変革マインドを兼ね備えた高度職業人を育成する。

【後期博士課程】

・経営諸科学に関する高度な専門知識を有する自立した研究者を育成する。

・民間部門・公的部門・非営利組織などの学問的諸課題について、高度な研究を推進する研究者を育成する。

経済学研究科

【前期博士課程】

・高度な経済学的知識を習得したうえで種々の現実問題に取り組み、問題の解決に資することができる総合的能力をもったジェネラル・エコノミストを育成する。

・国内外における経済関係領域において、専門的知識と主体的行動力を生かして十分活躍することのできる人を育成する。

【後期博士課程】

・より高度な専門分野の研究に特化しつつも、広い視野と現実的な感覚を豊かに持つアドバンスト・エコノミストを育成する。

・専門的知識と豊富なキャリアを生かし、国際的な経済活動の舞台において活躍することのできる人を育成する。

法学研究科

【前期博士課程】

・比較法的・歴史的・基礎法的研究能力を有する法学研究者を養成する。

・高度の研究能力を有する政治学研究者を養成する。

・法学政治学に関する高度の能力を有する職業人を養成する。

【後期博士課程】

・比較法的・歴史的・基礎法的研究能力を有する法学研究者を養成する。

・高度の研究能力を有する政治学研究者を養成する。

【法曹養成専攻】

・新たな法的問題に果敢にチャレンジする精神と、法曹実務の世界においてリーダーシップを発揮し、法実務の発展を担っていこうとする意欲を有する人材を養成する。

・実定法の技術的な解釈に終始することなく、基礎法科目や外国法科目、隣接科目、展開・先端科目などについての深い学識に基づいて、現にある法を相対化し、批判的に検討することのできる高度の能力を備えた人材を養成する。

・人間という存在への深い関心と紛争当事者の苦悩を真摯に受け止めることのできる豊かな人間性を備え、そのうえで、法曹としての社会的責任を十分に自覚し、公益的業務に積極的に取り組む意欲を有する人材を養成する。

文学研究科

【前期博士課程】

・人文科学や行動科学の分野において、先端的知識と方法を身につけ独創的研究をみずから行いうる人材を育成する。

・地域の教育に貢献し、都市が抱えるさまざまな問題の解決に応えうる高度専門職業人を育成する。

・生涯学習への意欲をもち、人間、社会、文化、言語に対する深い理解を通して、国際社会・地域社会においてさまざまな文化的活動を担うことのできる高度教養人を育成する。

【後期博士課程】

・人文科学・行動科学の最先端の研究課題を創造的に探究する高度な研究能力を備えた研究者を育成する。

・国内外の教育研究組織や機関と連携し、人文科学・行動科学の国際的、学際的な研究を主導的に推進する研究者を育成する。

[各専攻]

(哲学歴史学専攻)

・人間の社会と文化の構造・発展を明らかにし、人間のあり方を歴史と文化のなかに追求することを目的とする。人間文化の基礎を研究する哲学と歴史学を統合した教育研究体制を備えることで、人間の社会とその文化の本質と普遍的価値、さらにその変容を明らかにすることを目指す。専門分野への深い知識に加えて、関連分野にも視野を広げられる研究者、広い知識と教養をもった専門職業人を養成する。

(人間行動学専攻)

・人間行動の特性や人間と社会および文化の関係を、とくに社会問題、教育問題や文化摩擦など現代社会が抱える諸問題を視野に入れて、総合的、学際的に捉えることを目的とする。フィールドワークや実験という行動科学の方法論を基礎に、実証的なデータに基づく分析と理解や理論化を重視する。人間行動に関する実証的な研究方法を修得させることによって、現実の社会や人間を客観的に観察する能力を涵養し、研究職のみならず、高度な専門的知識と技術をもった人材を養成する。

(言語文化学専攻)

・言語にかかわる文化現象の全領域、すなわち、言語、文学、文化およびその関連領域を、言語を通じて根源的に解明することを目的とする。従来の言語単位の専門分野にくわえ言語応用、表現文化という新たな分野を増強し、都市化、情報化、国際化の時代にふさわしい教育研究を実現する。さらに西洋古典学、言語学などの分野をも含めた総合的な言語文化学を修得させることで、鋭い言語感覚と言語運用能力を備えて、研究者、専門職業人を問わず国際社会において活躍しうる人材を養成する。

(アジア都市文化学専攻)

・東アジア・東南アジアを対象に、都市文化の現状と特性、その形成過程、さらに今後の可能性について、総合的、比較文化的に考究することを目的とする。伝統文化研究、現代都市文化論、文化人類学、芸術学、ポピュラー文化研究、観光研究など多岐にわたる分野を学ばせることで、アジアの諸問題を複合的にとらえる視点を涵養する。研究者、専門職業人のいずれの進路においても、これからのアジアを牽引することができる人材を育成する。

理学研究科

人材の養成に関する目的:

【前期博士課程】

・鋭い問題意識と解決能力をもち、先端科学・技術の発展と応用展開を推進できる研究者・高度専門的職業人を育成する。

・中高教員などの教育職、各省庁、地方公共団体及び民間企業におけるIT、情報、物理、化学、製薬、バイオ、環境などの分野で、研究・開発の中核として活躍できる人材を育成する。

【後期博士課程】

・最先端科学の研究課題を先導的に推進し、世界にはばたく研究者・高度専門的職業人を育成する。

・大学、国公立や民間の研究機関及び企業の研究開発のなかで、基礎及び応用研究をリードする研究者、海外を含め、舞台を世界に移して活躍できる人材を育成する。

教育研究上の目的:

・極微の世界から広大な宇宙までを対象に、実験的・理論的手法を駆使して自然界を律する真理を探究する。

・自然の存在様式と法則性の体系的学習を基礎に、自然の摂理に触れることへの喜びを教育の原点として、自然科学や最先端科学・技術の振興に寄与できる国際的な視野をもった人材を育成する。

[各専攻]

(数物系専攻)

人材の養成に関する目的:

前期博士課程では、鋭い問題意識と解決能力をもち、先端科学・技術の発展と応用展開を推進できる研究者・高度専門的職業人を育成する。これらの人材は、中高教員などの教育職、各省庁、地方公共団体および民間企業における研究開発の中核として活躍することが期待される。後期博士課程では、最先端科学の研究課題を先導的に推進し、世界にはばたく研究者・高度専門的職業人を養成する。これらの人材は、大学、高専、国公立や民間の研究機関および企業の研究開発の中で、基礎および応用研究をリードする研究者、世界を舞台に活躍できる人材となることが期待される。

教育研究上の目的:

数学および物理学は全ての自然科学の基礎である。そのような普遍性を今後も保持する必要がある一方で、急激な変化を起こす我々の社会において、さらに数学と物理学は広がりと深みを増しつつ重要となるであろう。本専攻では、数学および物理学の教育を通じて、自由な学問的雰囲気の中、知ることへの憧れ、考えることの楽しさ、問題解決の喜びを大切にして、物事の本質を見極め、自由で独創的な発想ができ、自ら理解したことを正確に分かりやすく表現できる人材の育成を目指す。

(物質分子系専攻)

人材の養成に関する目的:

前期博士課程では特に、専門的な学問体系にはいる基礎訓練に重点をおき、リベラルアーツの涵養を実施し、科学全体に対する広範な知識を積極的に養う。外国語でのコミュニケーション能力を高めるとともに、物理学・化学、および境界領域の学会への参加などを通じ、高度に専門・細分化した研究分野に対応できる研究者や教育者を育成することに重点を置く。後期博士課程では特に、大学、国公立や民間の研究機関及び企業の研究開発をリードする研究者、海外を含め、舞台を世界に移して活躍できる人材を育成することに重点を置く。

教育研究上の目的:

現在、先端の学問領域はボーダーレス化の時代にあり、新たな領域が勃興しつつある。物質科学と化学の分野においても、研究内容の高度化と境界領域の発展には目覚しいものがある。このような急激な質的変化に対応するため、社会科学との深い部分での融合領域への発展も視野に入れた自然系大学院でのリベラルアーツの涵養を実施し、科学全体に対する広範な知識を積極的に養う事により、豊かな物質観をもち、将来の根源的な科学の変革に対応できる人材の育成を目指した教育を行う。さらに、科学情報テクノロジー、および物質科学・化学に関わる理論(物性理論、分子軌道法等)、先端的な物性計測・合成テクノロジーを習得した学生を育成し、将来的に物質分子科学分野の国際的な場で活躍できる若手研究者や、国際会議などを組織できる能力をもつフロントランナーの育成を目指す。

(生物地球系専攻)

人材の養成に関する目的:

前期博士課程では、鋭い問題意識と解決能力をもち、生物学・地球学および学際領域の発展とその応用展開を推進できる研究者・高度専門的職業人を育成する。中学・高校、各省庁、地方公共団体及び民間企業において、教育・研究・開発の中核として活躍できる人材を育成する。後期博士課程では、生物学・地球学および学際領域における最先端の研究課題を先導的に推進し、世界にはばたく研究者・高度専門的職業人を育成する。大学、国公立や民間の研究機関及び企業の研究開発のなかで、基礎及び応用研究をリードする研究者、国際的に活躍できる人材を育成する。

教育研究上の目的:

現在、地球環境は大きな危機に直面している。その本質を明らかにし、適切な解決策を見いだすためには、生物や地球に関する正確な知識と理解が不可欠である。生命現象の性質を明らかにするとともに、生物多様性の本質を探求する生物学、および地球の歴史と実体、そして未来を解明する地球学の2つの専門分野に加え、それらを融合した地球環境の未来を支える新しい学際分野の教育・研究を行い、社会に広く貢献できる人材を育成する。生物学・地球学の各分野を専門として探求・展開しながらも広い視野と見識を持ち、生物学・地球学を融合した新しい学際分野の学問体系を創造・発展できる人材の育成を目指す。

工学研究科

【前期博士課程】

・工学の各専門分野における技術者及び研究者として、より深い専門知識と応用力を有する人材を育成する。

・工学的課題を発見する能力及びその課題を解決する能力を備えた人材を育成する。

・高度なコミュニケーション能力を備え、国際的に活躍できる人材を育成する。

【後期博士課程】

・高度な研究開発能力を備え、研究・教育の中核を担い、社会に対して主体的に貢献できる人材を育成する。

・工学の各専門分野において独創的な研究開発を推進できる人材を育成する。

・工学の各専門分野における創造性と問題解決能力を有し、産官学の研究開発領域で十分な指導力を発揮できる人材を育成する。

[各専攻]

(機械物理系専攻)

・学部で学んだ基礎知識を融合・発展させる能力、原子・分子スケールのミクロな材料からマクロなエネルギーシステムまで機械物理系の幅広い分野の基盤的・先端的な専門知識を有し、実社会で研究開発業務等を担うことができる高度専門技術者と研究者を育成する。

(電子情報系専攻)

・現代社会の重要な技術基盤である電気・電子工学、情報・通信工学、および半導体材料やレーザー等の基礎をなす応用物理学等の分野における技術革新に柔軟に対応でき、社会が求める新しい科学技術分野を積極果敢に開拓できる創造性溢れる人材を育成する。

(化学生物系専攻)

・応用化学とバイオ工学の両面から分子と物質のもつ多彩な性質を解明し、新しい機能と優れた物性を持つ分子と物質の設計と創製、材料への応用をめざして教授研究し、環境調和型の次世代物質の創製とそれらを材料へ応用することができる人材を育成する。

(都市系専攻)

・現代都市が成長段階から成熟段階へ移行する転換期にあって、持続可能な成熟都市を実現するために必要な、幅の広い視野と総合的な判断力を備え主体的に行動し広く社会に貢献できる人材を育成する。

医学研究科

【修士課程】

・高度な最先端の医学知識や技術を修得する医療人、研究者、企業人を育成する。

【博士課程】〈(基礎医科学専攻)(臨床医科学専攻)共通〉

・最先端研究を先導的に推進し、独創性に富み、世界的に活躍する医学研究者を育成する。

・大学、研究機関における基礎的あるいは臨床的研究をリードする指導者を育成する。

生活科学研究科

【前期博士課程】

・現代社会の生活問題を学際的、複合的に解明し、問題解決能力をもった研究者や高度専門職業人を養成する。

【後期博士課程】

・理論と実践の両面から生活科学研究の最先端を担う研究者を養成する。

創造都市研究科

【修士課程】

・各専門分野における実務家・研究者として、より深い専門知識と応用力を有する人材を養成する。

・都市関連の課題を発見する能力及びその課題を解決する能力を備えた人材を養成する。

・高度なコミュニケーション能力を備え、国際的にも活躍できる人材を養成する。

[各専攻]

(都市ビジネス専攻)

21世紀にふさわしいビジネスや各種の事業経営のあり方を探究し、グローバルな視点で新しい事業の経営に邁進する指導的人材を養成する。ビジネスや各種の事業経営において要求される専門的な知識を体系的に理解し、より高い目標に向かって事業に挑戦するために必要な広い視野と高い見識を養う。

(都市政策専攻)

21世紀の都市生活を支える経済・行政・社会の3分野における指導的人材を養成する。政策立案や行政の現場、NPOなどの社会的活動において要求される専門的な知識を深め、ヴィジョンの提示とアカウンタビリティに必要な広い視野と高い見識を養う。

(都市情報学専攻)

21世紀の都市生活に必要な知識情報基盤や情報システムの構築や整備、向上を担う指導的人材を養成する。知識情報基盤や情報システムの構築・運営や創造に関して包括的な知識・技能を修得し、今後の都市活動にもとめられる多彩なシステムを社会に提案できる能力を養う。

【博士(後期)課程】

・高度な研究能力を備え、研究・教育の中核を担い、社会に対して主体的に貢献できる人材を養成する。

・都市関連の各専門領域において独創的な研究を推進できる人材を養成する。

・都市関連の各専門領域における創造性と問題解決能力を有し、産官学の研究開発領域で十分な指導力を発揮できる人材を養成する。

看護学研究科

【前期博士課程】

教育目的

・生命の尊厳と人間理解に基づき、専門性の高い看護実践能力と看護の教育、研究能力を有する人材を育成し、地域及び国際社会に貢献する。

教育目標

・専門領域における基盤となる理論を追求し、看護実践と研究活動が行える人材を育成する。

・専門領域における看護研究に必要な基礎的能力を有する人材を育成する。

・専門教育における深淵な知識と高度な技術を備え、専門性の高い看護実践能力を有する人材を育成する。

・専門領域において他職種と連携して、相談・調整・教育が行える人材を育成する。

・豊かな人間性と深い倫理観を持ち、看護活動が行える人材を育成する。

・看護活動を通して、都市大阪並びに近隣諸外国に貢献できる人材を育成する。

【後期博士課程】

教育目的

・看護学の学問体系を構築できる研究・教育者ならびに看護の質の改善のために組織的な指導ができる実践者を育成し、地域ならびに国際社会に貢献する。

教育目標

・看護科学を体系化するための研究を国際的な視点から自立して推進できる能力を育成する。

・看護ケアの質を保証するために、看護実践を組織的、制度的にマネジメントできる能力および政策提言できる能力を育成する。

・看護実践の質的改善に向けて科学的根拠を含む理論と実践をつなぐケアシステムを構築する能力を育成する。

都市経営研究科

【修士課程】

・都市経営の諸課題について、経済、経営、政策、地域、法/行政などの視点から、都市をささえる主要なセクター(行政、プランナー、医療・福祉・公益非営利組織活動、ビジネス等)のイノベーションとサスティナビリティをふまえて解決できる、創造的で倫理的識見を備えた指導的人材を養成する。

・より深い専門知識と応用力を有し、都市関連の諸課題を発見する能力及びその課題を解決し体系化する能力を備えた高度専門職業人ないし実務的研究者を養成する。

大阪市立大学「人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的」に関する規程

平成27年12月21日 規程第231号

(平成30年4月1日施行)

体系情報
第6章 学生支援/第1節 教務・入試
沿革情報
平成27年12月21日 規程第231号
平成29年3月31日 規程第3号
平成30年3月30日 規程第97号