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植物園では全国初!理学部附属植物園が認定希少種保全植物園に認定!

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 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(以下、「種の保存法」)の改正により「認定希少種保全動植物園等制度」が創設され、2018年6月より運用が開始されています。本日(12月17日)、大阪市立大学理学部附属植物園が植物園で初の認定希少種保全植物園に認定され、今月19日環境省にて認定証授与式が開催されます。
 認定希少種保全動植物園等に認定されることにより、希少野生動植物種の譲渡等の規制が緩和され、他園との円滑な受け渡しが可能となり、より一層の研究推進や希少種の保全が期待されます。

期待される効果

  • 繁殖等に向けた他園館との円滑な個体移動などによる生息域外保全の推進
  • 来園者への希少種に関する環境教育・普及啓発の促進
  • 動植物園等が持つ「種の保存」という公的機能の明確化・社会的な認知度の向上

理学部附属植物園が所有する「種の保存法」に該当する植物3種

 理学部附属植物園では、「種の保存法」に該当する植物を3種保有しています。国内種では北大東島・南大東島を自生地とする「アラゲタデ」「ダイトウサクラタデ」、国際種ではアリゾナ~メキシコを自生地とする「アガヴェ・パルヴィフロラ」を保有・育成しています。
 国内種である「アラゲタデ」「ダイトウサクラタデ」の植物自身が持つ繁殖力は強いものですが、自生地では、様々な外部要因により生育数が急激に減少しています。沖縄県の大東諸島で生きる植物を、気候の異なる近畿圏で保全するために、自生地へ出向き、現地の生育環境調査をしながら園内に環境を整備し、育成・繁殖を実現しています。また遺伝子の多様性を考慮した種の保存にも取り組んでいます。

アラゲタデ<br>(北大東島・南大東島)
アラゲタデ
(北大東島・南大東島)
ダイトウサクラタデ<br>(北大東島・南大東島)
ダイトウサクラタデ
(北大東島・南大東島)
アガヴェ・パルヴィフロラ<br>(アリゾナ~メキシコ)
アガヴェ・パルヴィフロラ
(アリゾナ~メキシコ)

 

~山田園長よりひとこと~

山田敏弘園長
山田敏弘園長

  当園では、種の保存法指定種を含む絶滅危惧種の収集・育成を行ってきました。その一部は来園者の方にもご覧いただけます。
 この機会にぜひ植物園にお越しいただき、絶滅危惧種を取り巻く現状を知っていただければと思います。また、今後は絶滅危惧種が生育する地域の方々との連携を一層強化し、さらに域外保全の取り組みを進めていくつもりですので、皆様のご協力をお願いします。