大阪市立大学 創立140周年記念式典(オンライン配信) 〜歴史・伝統×感謝・誇り×革新・飛躍〜
2020年12月3日(木)、杉本キャンパス学術情報総合センター10階大会議室を会場に、オンライン形式で「大阪市立大学 創立140周年記念式典」を開催しました。大阪市立大学 創立140周年記念式典(オンライン配信)
〜歴史・伝統×感謝・誇り×革新・飛躍〜ご参加ありがとうございました!
当初は5月に開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期をし、会場参加とオンライン参加の併用型で実施しました。
式典は、本学140年の歴史を振り返る記念動画の上映により幕を開け、本学商学部OBでもある三代澤康司氏(朝日放送テレビアナウンサー)の司会で進められました。
初めに、荒川哲男学長より主催者を代表しての挨拶があり、「新大学に向けて、今後も進化し続ける大学を目指していきます」との決意を述べました。その後、西澤良記理事長によるお祝いのメッセージ動画が紹介されました。
開会の挨拶をする荒川学長
続いて、特別栄誉教授称号贈呈式が行われました。特別栄誉教授の称号は、教育上又は学術上極めて顕著な功績等を挙げた方に贈呈するものであり、この度、本学医学研究科を修了し、2012年ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥先生に贈呈いたしました。2008年にノーベル物理学賞を受賞した故南部陽一郎氏に次いで二人目となります。オンラインを通じて、荒川学長より証書を受け取った山中先生は「これをエネルギーにして今後も研究活動に精進したい」と喜びを語りました。
贈呈式の様子
その後、記念講演では「iPS細胞 進捗と今後の展望」と題して、ご講演をいただきました。ご自身の経験から研究者の道を目指すことを決意されたお話や、ノーベル賞受賞にも繋がったiPS細胞の研究進捗状況もお話いただきました。現在、世界中で感染拡大が広がっている新型コロナウイルスについても、日本の死亡者数が諸外国に比べて非常に少ない要因について、「ファクターX」と名付け、研究を進めておられるそうです。先生独自の目線で説明いただき、有意義な講演となりました。
続いて、アライアンス・フォーラム財団会長の原丈人氏に、「世界中の格差をなくし健康で豊かな中間層をつくる処方箋」と題して、「公益資本主義」という考えやそれを実現するこれからの世界における日本・企業のあり方についてご講演いただきました。原氏が掲げられる「公益資本主義」とは、社員、顧客、取引先、地域社会といった会社を成功に導く「社中(仲間)」に利益を公正に分配していく企業哲学です。この考えを世界中に広め、日本でも問題になっている格差社会や少子高齢化の問題を解決することを目指し、世界中を駆け回っておられます。
その後、大阪市の松井一郎市長からの祝電が披露されました。
式典後半では、「やりまっせ!笑顔で夢を大阪に」をテーマに、本学生活科学部OBでシンクタンク・ソフィアバンク代表の藤沢久美氏をファシリテーターとしてお迎えし、山中先生、荒川学長と経済学研究科 杉田菜穂准教授、医学部6回生で国際医学生団体ISAO代表の山村総一郎さん、理学部4回生で大阪万博団体Honaikude代表の村上由三さんによる、パネルディスカッションを行いました。
現在のコロナウイルス感染拡大の状況での変化や、大阪市立大学の良さ、新大学に対する思いなど、山中先生や藤沢氏はOBという立場で、杉田先生は経済学者・教員として様々な意見が飛び交いました。
特に「大阪の良さ・大阪とは」という話題では、現在は東京に住んでおられる藤沢氏に実体験に基づいたお話をしていただき、荒川学長からは大阪に対する熱い思い、これから就職を控える学生さんは大阪・世界に対する率直な思いを語るなど、それぞれ立場が異なるからこその有意義なディスカッションとなりました。ディスカッションは大いに盛り上がり、途中から三代澤アナウンサーにもご参加いただき、大盛況のまま幕を閉じました。
会場では、新型コロナウイルスの感染拡大対策は万全の下、47名の学内関係者が参加し、オンラインでは卒業生等多くのステークホルダーらが視聴し、総勢517名の参加がありました。