公立大学法人大阪市立大学
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交換留学レポート(中国 上海大学)

2018年3月から2019年1月までの10か月、中国の上海大学に留学していました。

 私は高校時代カナダに3年間留学していました。そのため、大学では英語圏以外の国に留学したいと思っていました。しかし、それが中国だとは思ってもいませんでした。もちろん大学に入るまで中国語に触れたことはなく、大学の第二外国語で中国語を選択したのが中国語との出会いでした。

 留学を決心したきっかけは1回生の時に短期研修で同じ上海にある華東師範大学の語学研修に参加したことでした。その後1回生の夏に4月から上海大学に留学することを決めました。そのため留学1日目はタクシーのおじさんに中国語が通じず、浦東空港から大学内の寮に行くのだけでも大変でした。

このように始まった私の留学ですが、10か月間とても充実していました。

    

             (秋学期Eクラスのみんなと) (年末にはクラス対抗別の催しがありました)  (中国文化の授業)

私は市大での1年しか中国語を勉強していなかったため、春学期はBクラスに入りました。初めは先生が何を言っているのかもわからない状態でしたが、徐々に耳が慣れてきました。努力の末、秋学期はEクラスにいくことができました。

    

(学生代表としての演説)          (秋学期優秀学生)

 秋学期にはEクラスの優秀学生として表彰され、卒業式で学生代表として挨拶しました。また、留学前に目標としていたHSK6級、HSKK高級に7か月目にして合格することができました。とてもうれしく思います。

 また、留学という貴重な機会を活かし様々な活動にも積極的に参加しました。

 例えば、上海大学日本語学科の学生に誘われ一緒に寸劇大会に出場したり、5月には毎年恒例、お互いに母国の文化を紹介し合う文化祭がありました。日本のブースではたこせんべいとみたらし団子を売りました。中国でも日本の食べ物は人気ですぐに完売してしまいました。

    

     (寸劇大会)              (文化際)

 6月には上海日本領事館で大阪の河内音頭を上海の方にも体験していただく企画があり、お手伝いさせて頂きました。また、11月には上海で中国国際輸入博覧会が行われ、JETRO主催の日中合同企画に参加させて頂きました。

    

(中国輸入博覧会)           (上海日本領事館での活動)

 6月からは先生から推薦を受け、上海大学の日本学生大使に任命していただきInter National Ambassadorの活動にも参加することにもなりました。学生大使とは各国一人代表学生を選出し、上海大学と各国を結ぶ架け橋のような存在を担います。各国から集まった学生と英語で会議を行い、互いに意見を出し合うことはとても刺激的でした。

    

(学生大使任命式)             (各国の学生大使)

 一番思い出に残った活動は、育成同声翻訳主催の育成杯という、日本人による中国語スピーチ大会に出場したことです。一次審査は中国語による作文、二次審査はネット投票、最終審査は交通大学でのスピーチでした。この大会には年齢制限がないため、学生はもちろんのこと中国で何十年も仕事をされている方も参加されていました。中国語でのスピーチは初めてだったので少し緊張しましたが、語学力の面でとても成長することができたと思います。

     

 (育成杯)              (関係者の皆さまと)

 上海は南京や杭州まで高鉄で2時間、中国庭園で有名な蘇州にはたった30分で行くことができます。夏休みは7月、8月と2か月間ありました。せっかくなので中国国内を旅行しようと思い、色々な場所に行きました。また、8月は上海でインターンシップをしていました。実際に会社で仕事をさせてもらうことができ、よい経験になりました。

      

  (北京・万里の長城)        (北京・故宮)             (蘇州)              (アモイ) 

 

 (西安・兵馬俑)          (黄山)

みなさん中国に対してどのようなイメージをお持ちですか?

日本ではメディアの影響で、日本人の中国に対するイメージはそれほど良いものではないかと思います。しかし、実際に中国で生活してみると、中国はとても発展した国です。特に上海はとても便利で住みやすい場所です。交通の便がとてもよく地下鉄に乗ればどこにでも行くことができます。また、中国では現金、クレジットカードを使う習慣がほとんどなく、Alipayなどのオンライン決算サービスが普及しています。そのため、携帯さえあれば財布なしで出歩くことができます。

  みなさんもこのような街に留学してみませんか。

                            (上海・外灘)

 実は私が市大から上海大学に留学した1人目の学生です。私も私自身が1人目だと聞いてとても驚きました。上海大学からの協定大学として市大はとても人気があり、毎年2名の学生さんが留学に来ています。しかし、今まで上海大学に留学する市大生はいなかったようです。1人目だったので何も情報がつかめず少し不安でしたが、今は上海に留学してほんとに良かったと思います。国境を越えてたくさんの人に出会うことができ、素晴らしい友情が芽生えました。これは私の人生において宝物です。

 

 学生のうちに海外で生活し、日本を外の世界から見ることはとても大切なことだと思います。この機会に上海に興味をもっていただけたら幸いです。

  最後にこのような貴重な体験をさせて下さった、市大、上海大学の先生方、国際センターの方々、現地でサポートしてくだっさった大阪府、大阪市上海事務所の皆さま、いつも応援してくれる家族に感謝したいです。

 

 文学部2回生 村井 彩希