理学研究科 河内明夫教授の著書が大韓民国学術院の優秀図書に選ばれました
理学研究科/数学研究所所長 河内明夫教授の『レクチャー結び目理論』(共立出版、2007年)の韓国語訳『매듭속의 수학(結び目の数学)Lecture on Knot Theory』배용주(Bae Yongju)翻訳、(KyungMoon Publishers、2009)が、このたび大韓民国学術院(National Academy of Sciences, Republic of Korea)※のOutstanding Books in the Field of Basic Sciencesの1冊として採用されました。
Outstanding Books in the Field of Basic Sciencesプログラムは韓国で2002年から開始され、毎年、基礎科学の分野から優れた書籍が選ばれています。選ばれた図書は、韓国全土の図書館、大学、研究所等に配付されます。 今年は全分野で509冊が選ばれ、自然科学では83冊、数学では7冊が選ばれました。数学分野の7冊のうち、日本人研究者による著書は河内教授の『レクチャー結び目理論』のみでした。
結び目理論は、現在、さまざまな科学(物理、化学、生物)と関係する数学理論として世界的に注目されています。河内教授は「この本は、韓国の慶北国立大学で、英語で連続講義をしたときのテキストとして使用したことで、韓国で知られるようになり、韓国語に翻訳された。世界的注目を集める結び目理論の現在の研究状況を、コンパクトかつ適切に紹介している本として評価されたのだろう」としています。
※大韓民国学術院は、科学の発展促進を目的として設立された機関で、韓国における各研究分野を代表する研究者から構成されています。