公立大学法人大阪市立大学
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ノロウイルスなどによる感染性腸炎に注意

2010年12月20日掲載

教育・学生

近年、ノロウイルスは猛威を奮い、全国各地で発生しているニュースを耳にします。ノロウイルスは牡蠣などの二枚貝に多く、十分に加熱(85度以上1分以上)を行えば良いのですが、感染力が強く、集団生活の場などで、二次感染が問題になっています。そのため予防対策と二次感染に注意が必要になります。

潜伏期間は?

    個人差はありますが1~2日

症状は?
    突発的に発症します。症状を認めたときは医療機関に受診するようにして下さい。
ノロウイルスの症状
主症状 吐き気 嘔吐 下痢 腹痛 発熱

脱水症状時は?

    嘔吐・下痢が持続する場合は、脱水症状に十分注意が必要です。脱水症状を認めると、身体の電解質のバランスが崩れ、意識消失や心臓にも負担がかかり異常を認めることもあります。そのため家庭では、スポーツ飲料(塩分0.2%・糖5%前後)を、少量ずつ複数回に分けて水分補給を行ってください。

食事は?

    可能であれば無理せず、消化の良い食事(うどん・豆腐・プリン・粥など)を摂取すると良いです。腸にも刺激が少なく、身体にやさしく吸収します。少しずつ免疫力を高めましょう。生野菜は消化が悪いため控えて、温野菜をとるようにしましょう。

嘔吐物の処理方法は?

    手を介し二次感染をしたり、嘔吐物が乾燥し、ウイルスが空気中に舞い上がり飛沫感染します。処理を行う際には、感染に十分に注意する必要があります。慌てずスピーディーに確実に行いましょう。
    ・必要物品:塩素系漂白剤、ゴム手袋、マスク、エプロン、ボロ布、バケツ、ビニール袋
    ※ハイタ-・ブリーチは、次亜塩素酸ナトリウムを1%含有しています。消毒用アルコールは効果がありません。
ハイタ-・ ブリーチなど 希釈倍率 原液量 ペットボトルのフタ(約5ml)
0.1%(1000ppm)消毒液 ・汚染された床やトイレの清掃
・汚染された衣類の洗濯
50倍 10ml 2杯 500ml
0.02%(200ppm)消毒液 ・使用した食器類のつけ置き
・ドアノブなどの清掃
250倍 1ml 1/2杯 250ml
  1. 排泄物や嘔吐物を処理する際には、エプロン、マスク、手袋を着用し、なるべく使い捨てにしましょう。
  2. 汚染されたものの上に次亜鉛素酸ナトリウムの含んだ布を置き、処理を行うと二次感染予防になります。
  3. 雑巾等で清掃する際は、外側から内側に向かって包み込むように拭き取り、一度拭いた面では再度拭き取らないように注意しましょう。
  4. また十分に換気を行いましょう。
  5. 処理後は石鹸と流水で十分に手洗いを行ってください。

感染予防のポイントは?

  1. 最も大切なことは、手洗いを十分にすることです。指と指の間や手首、指輪の接触部分などは洗い残しが多いので、注意してください。また排便後・調理や食事の前・帰宅後には十分に手を洗いましょう。
  2. 人の多く集まる場所ではトイレの便座・便器・床・壁・水洗の取手・ドアノブなどには十分注意し手洗をしっかり行なってください。
  3. 牡蠣などの二枚貝を調理する際は、中心部まで十分に加熱(85度以上1分以上)を行ってください。生牡蠣を、食べるのは控えましょう。
  4. 症状が治まった後でも1週間~1カ月は排泄物(排便)にウイルスが存在していると言われています。周りの方への二次感染に配慮して下さい。

チラシ