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結び目理論を応用した「領域選択ゲーム」の開発に成功

2011年06月03日掲載

研究・産学

大阪市立大学理学研究科の河内明夫教授(数学研究所所長)、清水理佳氏(数学研究所所員)、岸本健吾氏(元 数学研究所所員)の研究グループは結び目理論を応用した「領域選択ゲーム」の開発に成功しました。 これは、純粋数学である結び目理論を世界で初めて工学的に応用したことになります。このゲームは数学の知識がなくても直感的に解くことができ、子どもからお年寄りまで幅広く楽しむことができるので初等教育や認知機能のリハビリなどに応用が期待されています。 なお、このゲーム装置およびゲームプログラムについては特許出願を行いました。

<研究の背景・経緯>

『結び目』とは一般的にはひも状のものが絡んでいることを指しますが、科学的には輪のように3次元空間内に閉じたひものことを指します。『結び目理論』とは、どのような結び目があるかという問題と、与えられた2つの結び目が同じかどうかを判定するという問題を、数学の理論を使って研究する学問です。近年は物理、化学、生物との関連研究において注目されています。 本学の数学研究所では21世紀COEプログラムに採択され、結び目を焦点とする研究拠点として多くの成果をあげてきました。

<研究の概要>

「領域選択ゲーム」は両端を閉じた1本の横断的に交わる線からなる図形で2重の交点を少なくとも1つ以上有するものを、ディスプレイ上に表示しておき、その図形の線で囲まれた任意の領域を選択する毎に、領域の境界に属する交点上に設けた表示部、例えばランプの表示状態を変化させる電子ゲームです。 数学を応用したゲームとしては、ルービックキューブや数独(ナンプレ)などの頭脳ゲームがよく知られていますが、それらと比較すると文字や数字を使用しておらず、年齢性別を問わず数学の知識がなくても直感的にゲームを楽しむことができます。

 

<今後の展開>

どのような図形であっても必ず解くことができることが結び目理論で証明されているため、プレイヤー自身が自由に図形を設定し、問題を作ることが可能です。ゲームの難易度も自由に設定でき、初等教育や認知機能のリハビリにおいて、図形を認識する訓練の一環として利用することができると考えられます。さらに領域選択ゲームは照明装置について新しい点灯方式に応用できるなど、その他産業分野への応用が期待されています。

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右/数学研究所 河内明夫所長 左/同 清水理佳所員

領域選択ゲームは数学研究所のホームページにて公開しています。