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26名の小児患者を対象に超音波エラストグラフィで定量化し実証:肥満の子どもの脂肪肝の改善には減量が重要

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本研究のポイント

◇体重の減少度と肝脂肪蓄積量と肝硬度の改善度は強い相関関係。
◇外来通院による減量が難しい場合、適切な食事・運動療法による短期間の集中的な
減量入院は、肥満の子ども達の脂肪肝改善に効果的。

概要

200911-1 

大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学の徳原 大介准教授、磯浦 喜晴大学院生らの研究グループは、肝臓の硬さと脂肪の蓄積量を数値化できる超音波エラストグラフィ(フィブロスキャン)*を用い、体重の減量を行うと肥満の子ども達の脂肪肝が改善することを明らかにしました。また、外来通院による食事・運動指導では減量がうまくいかないことがよく経験されますが、そういった子ども達に3週間前後の短期間の入院による食事・運動療法を行ったところ、5kg前後の効果的な減量が達成でき、それに伴い脂肪肝の改善が得られることも確認しました。食べないことによる無理なダイエットは良くありませんが、適切な食事と運動療法を行えば、短期間の集中型の減量治療であっても効果的に減量が実現でき、減量による脂肪肝の改善も得られると考えられます。
 大阪市立大学医学部附属病院の小児科では肥満の子ども達に対する減量入院を積極的に行っており、小児肝臓疾患を専門とする医師と管理栄養士の連携のもと、食事・運動療法を提供しています。
 本研究成果は、日本時間では9月14日(月)0時にアジア・オセアニア地域の科学誌Obesity Research & Clinical Practice(IF= 2.062)のオンライン版に掲載されました。

掲載誌情報

【雑誌名】Obesity Research & Clinical Practice(IF= 2.062)
【論文名】Effects of obesity reduction on transient elastography-based parameters in pediatric non-alcoholic fatty liver disease
(肥満小児の非アルコール性脂肪性肝疾患に対する減量治療の効果を超音波エラストグラフィ測定によって検証)
【著 者】Yoshiharu Isoura, Yuki Cho, Hiroki Fujimoto, Takashi Hamazaki, Daisuke Tokuhara
【掲載URL】https://doi.org/10.1016/j.orcp.2020.08.005

補足説明

 *超音波エラストグラフィ
 エラストグラフィ(elastography)とは組織の弾性度(elasticity)を測定する機器の意味であり、剪断(せんだん)波と呼ばれる音波の一種を用いて肝臓の硬さ(肝硬度)が測定できます。剪断波が肝組織を伝搬する速度は組織が硬いと早くなる性質を持つため、剪断波の伝搬速度を超音波で測定し肝硬度としています。肝臓の線維化が進むにつれて肝硬度は上昇するため、肝硬度の高さによって肝線維化の程度を推測することができます。我々が用いている超音波エラストグラフィ(フィブロスキャン)では、超音波の減衰を測定する機能が付加されており、超音波の減衰度を肝脂肪蓄積量として評価しています。

減量入院について

 大阪市立大学医学部附属病院の小児科では肥満の子ども達に対する減量入院を積極的に行っております。小児肝臓疾患を専門とする医師と管理栄養士の連携のもと、食事・運動療法を提供しています。