公立大学法人大阪市立大学
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【今年はオンライン】日韓大学生未来フォーラムが開催されました(9月19日・11月7日)


 2020年9月19日および11月7日の両日、本学から選出された2名の学生を含む大学生、大学院生がオンラインで開催された学生未来フォーラムに参加しました。本行事は、日韓大学生未来フォーラムの行事の一環で、これまで4回にわたり、韓国・ソウルと日本の関西地域とを相互に訪問し合い、討論会を催す形で交流を深めてきました。国交正常化55周年を迎え、直接対面して相互に友好関係を確認すべきところ、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、今年は互いの国を訪問するのではなく、ウェブ会議システム上で学習の成果を披瀝し意見を戦わせました。

日本側からはオンラインの参加となりました
日本側からはオンラインの参加となりました
韓国側の参加者の集合写真
韓国側の参加者の集合写真






 
 各回のプログラムは、講演と合同討論会を柱に組まれており、地球規模で蔓延する感染症の脅威に直面する両国が目下置かれた状況を背景として、グローバル化する世界の中の諸課題を析出するため、合同討論会ではグループごとに次の三つの論点を設定しました。「コロナ危機と日韓グローバル協力」「日韓若者の文化交流とグローバル協力」「文化的多様性と日韓グローバル協力」です。これらをテーマとして、5、6人で構成するグループ内で分担を決め資料を分析したうえで各自の問題意識にそったレポートを提出、グループのリーダーがそれらをまとめて発表し、さらにその発表を素材として質疑を行う方式です。9月の回で韓国のグループから提起された課題に対して、相手となる日本のグループがこれを受けて応答する予定を組み、議論を深めるため、参加者は事前のオンラインの打ち合わせに参加し、準備に余念がありませんでした。

 討論に先立ち、日韓関係をはじめ東アジアをフィールドに研究成果をあげてこられた各領域の専門研究者による特別講演が行われました。山脇啓造明治大学教授の「日本の多文化共生政策と日韓協力の可能性」、木村幹神戸大学教授の「日韓関係の現状と展望」により、問題状況を知り、未来を担う世代として自分たちに何ができるか、なすべきかの問いを改めて突きつけられ、討論においても等身大の具体的な提言がなされました。対面の議論より一層時間管理が求められるオンラインの会議では、梁起豪韓国聖公会大学教授、小倉紀蔵京都大学教授、金澤真理大阪市立大学教授が司会の任にあたりました。参加学生は、討論相手からの質問や参加の諸先生からの愛情溢れる叱咤や要求を受けながら、限られた時間に凝縮して主張を述べ、難しい課題の解決のため、熱心に知恵を絞り合いました。

 今回の討論会では、日本側にも韓国側にもそれぞれ互いの国にルーツをもつ学生、留学して両国の文物を知る機会のある学生が参加したほか、オンライン会議の利点を活かし、多様な地域の学生がウェブ上で一同に会することができました。直接会って親睦することには替えられませんが、多数の方のご尽力により配慮に満ち、充実した交流プログラムになりました。