公立大学法人大阪市立大学
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年末年始等の過ごし方 ~未来を守るために~

令和2年12月21日

 

年末年始等の過ごし方~未来を守るために~

大阪市立大学新型コロナウイルス緊急対策本部長

学長 荒川哲男

 大阪府は、「医療非常事態宣言」が発令されてレッドゾーンに突入しています。皆さんを含む大阪府民の協力で、感染の急拡大を脱することができたものの、まだまだ高止まりの状態が継続しています。特に、大阪は重症者が多く、吉村知事が大阪コロナ重症センターの稼働に尽力されていますが、医療現場にはいまだ大きな負荷がかかり、これ以上の感染者数増加は医療崩壊につながりかねない状況が続いています。特に、年末年始は医療提供体制が弱まるので、医療崩壊の危機が迫っているとして、知事・市長も、医療従事者に年末年始も通常業務体制で乗り切っていただくよう要請されています。

 本学においても、11月以降、学生の感染が増加し、現時点で18名の感染が判明しています。これらのほとんどの学生は、感染経路が不明です。つまり、私や皆さんが感染していたとしてもおかしくないのです。
 また、このほか、幸い陰性が判明した濃厚接触者が19名、発熱等の症状があり感染疑い者としてPCR検査を受検した学生が47名おり、中には学内外での活動において集団感染が起きる可能性が十分にあった事案も確認されています。万が一、そのような事態となった場合、重症化するリスクの高い方々へ感染が拡がり、医療崩壊の引き金になりかねないといった極めて強い危機感を抱いています。

 そこで、皆さんには、これらの状況を踏まえて、年末年始の過ごし方について、今一度、考えて欲しいと思っています。
 クリスマス、カウントダウンイベント、お正月、成人式など、皆さんにとって楽しみにしていたビッグイベントがたくさんあると思います。友人らと飲みに行っておしゃべりしたり、カラオケしたり、旅行を計画しているかもしれません。
 でも、今は、皆さんや皆さんの大事な人が感染していてもおかしくない状況なのです。無症状で感染していると気づかないうちに、感染を拡げてしまうかもしれません。
 昨日のあなたの行動を思い出してみてください。油断してマスクを外さなかったですか?面倒くさくて手洗いを怠らなかったですか友人と食事をして、ついついマスクを外したまましばらくおしゃべりしてしまわなかったですか?
 あなたはその時に誰かから感染したかもしれないし、あなたから誰かに感染させたかもしれません。その中の誰かが重症化したり、後遺症が残ったりしてもおかしくないのです。
 そうした感染によって、病床が埋まり、助かる命が助からなくなる。それが医療崩壊です。
 いまこそ、あなたの思慮深い行動が誰かの命を救うのです。

 あなた自身を守るため、大切な友人・家族を守るため、そしてすべての人の未来を守るため、人との濃厚接触をさけて、健康に新しい年を迎えましょう!

(*)感染が判明した学生は、いずれも軽症で宿泊療養等により回復しています。