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OSAKA CITY UNIVERSITY and SDGs

住之江区地域防災力強化事業「チーム纏(まとい)プロジェクト」キックオフイベントを開催しました

  • sdgs11

 2020年10月11日(日)、すみのえ舞昆ホールにて、令和2年度住之江区地域防災力強化事業「チーム纏プロジェクト」キックオフイベントを開催しました。

 住之江区では、南海トラフ巨大地震発生時の津波被害や大和川の洪水による被害が懸念されており、これまでにも地域防災力向上に取り組んできました。今年度は育成のターゲットを中学生にした「チーム纏プロジェクト」という教育プログラムを住之江区とCERDが連携して実施することになり、今回はそのキックオフという位置づけになります。

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《プロジェクトの参加者》
プロジェクトには、真住中学校、南港北中学校、水都国際中学校の生徒たちが参加しています。

《キックオフメッセージ》
 まず、最初に末村住之江区長より、ご自身が東日本大震災後の岩手県岩泉町の復興に関わったご経験を通し、災害後の被災地の復興の現場では中学生の力はかけがえのないものだったこと、また災害はこの住之江区にも近い将来やってくること、その時には中学生の皆さんの力には大変期待していることなどの熱いメッセージを送りました。

《ガイダンス》
 文学研究科・CERD副所長の佐伯大輔准教授より、今回のプロジェクトの概要、学習方法、実習方法などの進め方の説明と、プロジェクト名である纏とは、江戸時代にまち火消びけしの各組が用いた旗印であり、町火消は、火事を見つけると即座に現場に急行し、はしごをかけて屋根に上り纏を振り颯爽と活躍する姿は、江戸っ子のヒーローだったこと、今の時代にも今回の学習を経て災害時にまっさきに避難行動が取れる地域防災のリーダーになってくれることを期待しているというエールも送りました。


     

《第1回学習》
 第1回学習は、「土地の生い立ちを知ろう」と題して、理学研究科・CERD所長の三田村宗樹教授による講義がありました。内容は、昔、住之江区は海だったこと、近畿地方には多くの活断層があり、住之江区の表層は約2000年前(弥生時代)以降に淀川や大和川が運んできた砂の多い地層からできていることや、過去の災害から学ぶこと、町を歩いて過去の災害を知る手掛かりになる水防碑について、また自然災害に関わる被害想定を知るためのサイトの紹介もしました。

学習後に「調べてもらいたいこと」として、南港地区(南港北中学校、水都国際中学校)には『南港の埋め立ての歴史を調べましょう』『南港の現在の海辺はどのようになっているのでしょう』などの問いを、南港地区以外(真住中学校)には『住之江区はいつまで海だったのでしょう?』『住之江区はどのようにして陸になったのでしょう』などの問いを次回までの宿題としました。

《第1回防災体力》
 第1回の防災に必要な体力についての講義は、『災害時避難に必要な体力』と題して、都市健康・スポーツ研究センターの今井大喜先生による講義がありました。内容は、災害時に助かるためのポイントとして、自助、共助、自力で5分以内にビル3階以上に避難できる体力がいるということ、現在の中学生は体育以外の運動時が減少しているため、今のうちから体力、運動能力を高めておくことが大切だということを伝えました。

 本プロジェクトでは毎回学習と防災体力についての講義があり、皆さんの現状を測るためにアンケートを実施しています。
学習ではより理解を深めるための実習や宿題が出されます。そのサポートとして動画も準備し、参加者の学習を支えていく予定です。

2020年11月20日 掲載

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