○大阪市立大学倫理綱領

平成19年3月20日

策定

前文

大阪市立大学及びその構成員は、大学の教育・研究が社会の中で行われていることを自覚し、すべての人間の基本的人権と尊厳を認め、これを侵さず、また人間以外の動物の福祉や地球環境、さらには資源の保護にも思いを致すなど、大学への社会の要請に誠実に応えるべき責務を負っている。

大阪市立大学構成員は、法令及び大学の規則・規程等を遵守することはもちろん、社会からの信頼を損なうことのないよう、高い倫理観と良識を持って行動することが求められている。また、大学人・社会人として、自らの自由と責任に基づいた絶え間ない自己点検により、自律的に責務を遂行しなければならない。

大阪市立大学構成員は、構成員として関わる事項の説明責任を果たすとともに、大阪市立大学を人間形成の場と位置づけ、構成員間で互いに人格を尊重し合い、それぞれの責務が適切な環境の下で行われるよう努めなければならない。

これらの基本的認識の下に、大阪市立大学は、構成員の自律性に依拠して倫理綱領を以下のとおり策定する。

第1条 学問の自由

大阪市立大学及びその構成員は、学問の自由の下に、自らの専門的な判断と倫理観を持って真理を探究し、社会への責任を自覚したうえで、その行動基準を自律的に判断する。

第2条 公正・誠実な責務の遂行

1 大阪市立大学及びその構成員は、高い倫理観と自律性を持って、教育・研究・社会貢献及び大学運営に関する責務を公正かつ誠実に遂行し、誇りを持って社会的責任を果たす。

2 大阪市立大学及びその構成員は、適正な手続きの下で責務を遂行し、不正のない大学の実現のために行動する。

第3条 教育責任

1 大阪市立大学教員は、十分な準備や熱意を持って教育に臨み、学生の学習意欲を高めるとともに、学生の人格を尊重し、教育に関わる説明責任を果たす。

2 大阪市立大学教員は、教育能力の向上を目指して常に自己研鑽に努める。

第4条 研究活動の真摯な遂行

1 大阪市立大学構成員は、学問の客観性を確保し、真摯に研究活動を行う。

2 大阪市立大学構成員は、他の研究者の学問的成果を尊重する。

3 大阪市立大学構成員は、研究に際して、生命の尊厳と地球環境を重んじる。

4 大阪市立大学構成員は、研究費の獲得・執行を適正に行うよう、常に自己点検に心がける。

第5条 社会貢献

大阪市立大学及びその構成員は、社会との相互交流を図り積極的に協力を行うなかで、公正性を踏まえて、研究業績・教育経験を社会に還元する。

第6条 情報の適正な発信及び管理

1 大阪市立大学及びその構成員は、情報の適正な管理・保管・開示に努める。

2 大阪市立大学及びその構成員は、個人情報の保護に努める。

3 大阪市立大学及びその構成員は、インターネットの使用に際して、不正利用や情報流出の防止に努める。

第7条 環境整備

大阪市立大学及びその構成員は、互いに人格を尊重し合い連携するなかで、良好な学習・教育・研究等のための環境整備に努める。

大阪市立大学倫理綱領

平成19年3月20日 策定

(平成19年3月20日施行)

体系情報
第2章
沿革情報
平成19年3月20日 策定