○公立大学法人大阪市立大学会計規程
平成18年
規程第115号
目次
第1章 総則
第2章 勘定科目及び帳票
第3章 予算
第4章 金銭等の出納及び債権管理
第5章 資金管理
第6章 資産管理
第7章 契約
第8章 決算
第9章 内部監査
第10章 雑則
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は、公立大学法人大阪市立大学(以下「法人」という。)の財務及び会計に関する基準を定め、財政状態及び運営状況を明らかにするとともに、法人の業務の円滑な運営を図ることを目的とする。
(適用範囲)
第2条 法人の財務及び会計に関しては、地方独立行政法人法(平成15年法律第118号。以下「法」という。)及びその他関係法令並びに業務方法書に定めるもののほか、この規程の定めるところによる。
(事業年度)
第3条 法人の事業年度は、毎年4月1日に始まり翌年3月31日に終わる。
(会計事務の統括)
第4条 法人の財務及び会計は理事長が統括する。
2 副理事長は、法人の財務及び会計について理事長を補佐する。
第2章 勘定科目及び帳簿
(勘定科目)
第5条 法人の取引は、別に定める勘定科目により区分して整理する。
(帳簿等)
第6条 法人は、会計に関する帳簿及び伝票により、所要の事項を整然かつ明瞭に記録、保存する。
2 帳簿及び伝票の保存期間については、別に定める。
3 帳簿等の記録、保存については、電子媒体によることができる。
第3章 予算
(予算の目的)
第7条 予算は、教育研究その他の活動の計画に基づき、明確な方針のもとに編成し、法人の円滑な運営に資することを目的とする。
(予算責任者)
第8条 予算責任者は、理事長の統括のもと、前条に定める予算の編成、配分、執行管理等の事務を行う。
2 予算責任者は法人運営本部事務部長とする。
(予算執行単位及び予算管理者)
第9条 予算執行単位とは、法人において予算の配分を受け、管理及び執行する組織の区分をいう。
2 前項の予算執行単位毎に予算管理者を置く。
3 法人の予算執行単位及び予算管理者は、別に定める。
4 予算管理者は、予算責任者の総括のもと、所掌の予算執行単位における第8条第1項の事務を行う。
(予算の編成)
第10条 理事長は、あらかじめ役員会の議決を経て予算編成方針を策定し、それに基づき予算案を作成する。
2 理事長は、作成した予算案について経営審議会による審議の後、役員会の議決を経て、予算を決定する。
(予算の配分)
第11条 理事長は、各予算執行単位の予算を予算管理者に配分する。
2 前項に規定する予算配分は、運営状況に応じて変更することができる。
3 理事長は、前項の予算配分の変更を行ったとき、法人の経営に特に影響があると認められる場合は、経営審議会に報告しなければならない。
(予算の執行)
第12条 予算管理者は、予算の執行に当たっては、常に予算と実績との比較検討を行い、その適正な執行に努めなければならない。
(予算の補正)
第13条 理事長は、必要があると認めるときは、経営審議会の審議の後、役員会の議決を経て、予算を補正することができる。ただし、軽微な補正については、経営審議会の審議を経ずに行うことができる。
(執行結果の報告)
第14条 予算責任者は、予算執行の結果を理事長に報告しなければならない。
2 理事長は、前項に基づき報告された執行結果に基づき、法第34条第2項に定める決算報告書を作成する。
第15条 理事長は、必要があると認めるときは、経営審議会の審議の後、役員会の議決を経て、予算を繰り越すことができる。ただし、あらかじめ経営審議会の審議の後、役員会の議決を経て定めた事項にかかる繰越については、この限りではない。
第4章 金銭等の出納及び債権管理
(金銭の範囲)
第16条 金銭とは、次の各号に掲げるものをいう。
一 現金 通貨のほか、他人振出小切手、郵便為替証書、振替貯金払出書及び官公署の支払通知書をいう。
二 預金 当座預金、普通預金、通知預金、定期預金、郵便貯金及び金銭信託等をいう。
(経理責任者)
第17条 経理責任者は、理事長の統括のもと、金銭等の出納、債権管理、記帳等の事務(以下「経理事務」という。)の総括を行う。
2 経理責任者は別に定める。
(経理事務管理者)
第18条 予算執行単位における経理事務を処理するため、経理事務管理者を置く。
2 経理事務管理者は別に定める。
3 経理事務管理者は、経理責任者の総括のもと、所掌の予算執行単位における経理事務を行う。
(経理事務管理者の権限及び責任)
第19条 経理事務管理者は、所掌する予算執行単位における会計取引を正確かつ迅速に処理しなければならない。
(金銭の出納及び出納責任者)
第20条 金銭の出納とは、法人における金銭による収納、支払及び振替をいう。
2 金銭の出納、保管は、経理責任者の総括のもと、別に定める出納責任者が行うものとする。
3 出納責任者は、業務に関係のない金銭又は有価証券を受け取り又は支払ってはならない。
(金融機関等との取引)
第21条 金融機関等との取引の開始又は終止は、理事長が決定する。
(現金等の保管)
第22条 出納責任者は、現金を遅滞なく金融機関に預け入れなければならない。ただし、業務上必要な現金の支払及び常用雑費その他小口現金払いに充てるため、手許に現金を保有することができる。
2 有価証券の保管については、原則保護預けによるものとする。
(債権の発生)
第23条 経理責任者及び経理事務管理者(以下「経理責任者等」という。)は、収入の原因となる事象が生じた場合には債権の発生を認識しなければならない。
2 経理責任者は、前項の債権の認識に誤りがないことを確認した場合、債務者に対して債務の履行請求を行うものとする。
(収納)
第24条 収納は、原則として金融機関等への振込によるものとする。ただし、業務上必要と認めた場合には、現金収納等他の方法により収納することができる。
(督促)
第25条 経理責任者等は、納入期限までに収納されない債権について、遅滞なく債務者に督促し、収納の確保を図らねばならない。
(債権の放棄等)
第26条 経理責任者は、徴収不能となっている債権を放棄する場合は、理事長の承認を得なければならない。
(領収書の発行)
第27条 出納責任者は、金銭を収納した場合には、所定の領収書を発行しなければならない。
2 金融機関等の振込により入金された場合には、領収書の発行を省略することができる。
3 領収書の発行及び管理は、厳正に行わなければならない。
(支払の決定)
第28条 経理事務管理者は、第50条第2項による検査等に基づいて速やかに債務を認識しなければならない。
2 経理責任者は、前項の債務の認識に誤りがないことを確認した場合、速やかに支払いを決定するとともに、出納責任者に対して支払を行わせなければならない。
(支払の方法)
第29条 支払は、原則として金融機関等への振込により行うものとする。ただし、業務上特に必要があるときは、現金をもって支払うことができる。
2 出納責任者は、支払いを行った場合には領収書を受け取らなければならない。ただし、振込の場合には、銀行振込通知書又はこれに類するものをもって、領収書に代えることができる。
(預り金等)
第30条 経理責任者は、出納責任者が法人の収入又は支出とならない金銭の受払を行った場合には、預り金又は立替金として処理しなければならない。
(仮払い)
第31条 経費の性質上又は業務上特に必要があると認められる場合に限り、別に定める経費について仮払いをすることができる。
(金銭の照合)
第32条 出納責任者は、現金の手許有高と現金出納帳を毎日照合するとともに、銀行預金等の実在高と帳簿残高を毎月末照合しなければならない。
(金銭の過不足)
第33条 出納責任者は、金銭に過不足が生じた場合には、速やかにその事由を調査するとともに、経理責任者に報告し、その指示を受けなければならない。
第5章 資金管理
(資金管理事務の委任)
第34条 資金管理事務は理事長が行う。
2 理事長は、資金管理事務を別に定める職員に行わせることができる。
(資金管理計画)
第35条 理事長は、年度計画に基づいて、役員会の議決を経て資金管理計画を作成する。
2 理事長は、資金の余剰が認められるときは法第43条に認められる範囲内において、安全かつ効率的な運用に努めなければならない。
(借入金)
第36条 一事業年度内において運営資金が一時的に不足するおそれがある場合には、原則として、法第26条第2項第4号に基づき中期計画に定めた短期借入金の限度額の範囲内において、短期借入を行うことができる。
2 短期借入金は、原則として当該事業年度内に返済をしなければならない。
3 理事長は、短期借入を行う際、以下の各号のいずれかに該当する場合は、あらかじめ経営審議会の審議の後、役員会の議決を経なければならない。
(1) 法第41条第1項ただし書に基づき、中期計画に定めた限度額を超えて短期借入を行おうとするとき
(2) 法第41条第2項ただし書きに基づき、借換えを行おうとするとき
(3) 短期借入に伴い、公立大学法人大阪市立大学の重要な財産を定める条例(以下「重要な財産を定める条例」という。)に定める重要な財産を担保に供しようとするとき
4 理事長は、法第41条第5項に定める長期借入を行う場合は、経営審議会の審議を経て、役員会の議決を得なければならない。
(担保)
第37条 理事長は、資産を担保に供する場合には別に定める手続きによらなければならない。
(資金の貸付、出資、債務保証)
第38条 理事長は、資金の貸付、出資及び債務保証を行おうとする場合には、他に定める場合を除き、経営審議会の審議の後、役員会の議を経なければならない。
第6章 固定資産及びたな卸資産
(固定資産の範囲)
第39条 固定資産とは、有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産をいう。
(資産管理責任者)
第40条 資産管理責任者は、理事長の統括のもと、固定資産台帳を整備し、常時、有形固定資産及び無形固定資産の出納及び保管状況を把握することにより、その取得、維持保全、運用、処分等に関する適正な管理を行うとともに、資産の有効活用に努めなければならない。
2 資産管理責任者は別に定める。
(資産管理者)
第41条 資産管理者は、資産管理責任者の総括のもと、別に定めるところにより、所管の固定資産について前条の資産管理事務を行う。
2 資産管理者は別に定める。
(固定資産の取得及び処分)
第42条 固定資産の取得及び処分は、所定の手続によらなければならない。
2 重要な財産を定める条例に定める固定資産を処分しようとする場合は、理事長は、あらかじめ役員会の議を経なければならない。
(固定資産の管理)
第43条 固定資産は、その増減及び異動を帳簿によって管理しなければならない。
2 固定資産の管理その他必要な事項は、別に定める。
(たな卸資産の管理)
第44条 たな卸資産の管理その他たな卸資産に関し必要な事項は、別に定める。
第7章 契約
(契約事務の委任)
第45条 契約の締結は理事長が行う。
2 理事長は、契約を行うにあたり、別に定めるところにより、職員に契約事務を委任することができる。
3 前項にかかわらず、別に定める軽微な取引については、教員が契約事務を行うことができる。
(契約の方法)
第46条 売買、貸借、請負その他の契約を締結する場合においては、一般競争入札に付さなければならない。ただし、別に定める場合は、指名競争に付し又は随意契約によることができる。
2 競争に加わろうとする者に必要な資格及び競争について必要な事項は、別に定める。
(入札の原則)
第47条 前条の規定による競争は、別に定めるところによりせり売りに付するときを除き、入札の方法をもって行わなければならない。
(落札の方法)
第48条 理事長は、競争入札に付する場合は、契約の目的に応じ、予定価格の制限の範囲内で最高又は最低の価格をもって申込みをした者を契約の相手方とするものとする。
2 支払の原因となる契約のうち別に定める場合は、予定価格の制限の範囲内の価格をもって申込みをした者のうち最低の価格をもって申込みをした者以外の者を当該契約の相手方とすることができる。
(契約書の作成)
第49条 競争により落札者を決定したとき、又は随意契約の相手方を決定したときは、契約の目的、契約金額、履行期限に関する事項その他履行に関する必要な条項を記載した契約書を作成しなければならない。ただし、別に定める場合においては、これを省略することができる。
(監督及び検査)
第50条 工事又は製造その他についての請負契約を締結した場合は、契約の適正な履行を確保するため必要な監督をしなければならない。
2 前項に規定する請負契約又は物件の買入れその他の契約については、その受ける給付の完了の確認(給付の完了前に代価の一部を支払う必要がある場合において行う工事若しくは製造の既済部分又は物件の既納部分の確認を含む)をするため必要な検査をしなければならない。
第8章 決算
(決算の目的)
第51条 決算は、事業年度の会計記録を整理して、事業年度末の財政状態及び事業年度の運営状況を明らかにすることを目的とする。
(月次報告)
第52条 経理責任者は、月次の財務状況を明らかにするための所定の書類を作成し、副理事長に提出しなければならない。
2 副理事長は、前項の書類をとりまとめ、理事長に報告をしなければならない。
(年度決算)
第53条 副理事長は、毎事業年度終了後、法第34条第1項及び第2項に定める財務諸表等を作成し、理事長に提出しなければならない。
2 理事長は、財務諸表等の決定にあたっては、経営審議会の審議の後、役員会での議決を経なければならない。
(決算報告)
第54条 理事長は、前条における財務諸表等に、監事及び会計監査人の意見を付し、事業年度終了後3月以内に大阪市長に提出しなければならない。
第9章 内部監査
(内部監査の実施)
第55条 理事長は、予算の執行及び会計処理の適正を期するため、必要と認めるときは、特に命じた職員に内部監査を行わせることができる。
2 内部監査の実施に必要な事項は、別に定める。
第10章 雑則
附 則
この規程は、平成18年4月1日から施行する。