防火・防災総合訓練(2014/06/05)と防災パネル展を実施しました
平成26年6月5日(木)、本学杉本キャンパスでは、全教職員および学生、また学術情報総合センターに来られた市民の方や学内関係機関の協力を得て、昨年度と同様4000人参加の大規模な「防火・防災総合訓練」を実施しました。
訓練は、「12時10分に震度6強の直下型地震が発生し、各地区1ヵ所で火災が発生した。」との想定で、今春より導入した安否確認システムを初めて利用し、全学に安否の問い合わせを発信、学生・教職員の安否確認を行いました。また、各部局等で組織する自衛消防隊地区隊は、本部からの安否確認システムを利用しての照会に従い、本部に被害状況等を速やかに報告、本部で被害状況の集約を行い、消防署や行政機関への通報等の訓練を実施しました。
各地区自衛消防隊では、消火、避難誘導、安否確認、傷病者搬送等の訓練を行い、本部隊では、各部局からの被害状況の収集、消防署への通報、施設点検等の搬送されてきた傷病者の1次トリアージ訓練を行いました。
加えて、今年度は、傷病者等の避難にあたり、階段を担架で搬送することを想定し、地区隊の要請に基づいて本部が応援部隊を派遣、ペットボトルを寝袋に詰めたものを傷病者と仮定し、階段を担架で搬送する訓練を住吉消防署の指導のもとに実施しました。
訓練全般にわたって、学生の皆さん・教職員ともに、回を重ねるごとに着実に訓練の成果が上がって、概ね順調に終えることができました。しかし、まだまだ、安否確認システムへの登録率が高くないことが大きな課題です。
訓練後には、役員をはじめ各地区隊長や本部隊各班長などが参加する訓練報告会を学術情報総合センター1階文化交流室(自衛消防隊本部)で行いました。
自衛消防隊の統括管理者である柏木副理事長から、「平成19年に初めて、各建物1か所ずつの避難訓練からはじめ、年々量的にも質的にも充実し、今年に至っている。本学は広域避難所だけではなく、地域の収容避難所にもなっていることから、耐震工事や理学部の新学舎、けやき通りの整備など、避難場所の確保等も行ってきた。今年度は、安否確認システムの導入を行いその効果を検証する等、引き続き取り組みを行いたいと考えている。」との訓示や、各地区隊長、本部隊班長から問題点等の指摘や意見が報告されました。
また、現場で自衛消防隊を指導していただいた野尻住吉消防署長からは、「このように4,000人という大規模な防災訓練を見るのは、今回が初めてである。しかも、各セクションの隊長が、昨年良くなかった反省点を自ら克服し解決している。さすがは、日本を背負って立つ大阪市立大学であると感服した。いざ、地震が来たとき、大学に消防車は1台も来られる状況ではない。そのような状況で、人を助けるためには、まずは、自分の命を守ることが最重要である。大きな自然災害を止めることはできないが、少しでも軽減するために日頃の訓練が重要である。」との講評をいただきました。
その後、昨年度災害対策特命ワーキンググループで作成した災害対策本部マニュアルについての報告と、新しく導入した安否確認システムの集計結果等が報告されました。
最後に、管理権原者である西澤理事長から、「皆さんの熱心な態度と協力定期な体制について感謝している。日常の業務にまい進していると、災害の怖さを忘れてしまいがちになるが、こういった訓練を行うことで、災害時に皆さんの即時の判断と連携が行えるようになることが、非常に重要と考える。また、今年度より導入したが安否確認システムについて、学生諸君の登録が重要なので、先生方から、関係の学生に呼びかけてもらいたい。学生諸君を守るということは、私どもの大きな責任であると考え、これからもどうぞよろしくお願いしたい。」との総括で終了しました。
防災パネル展「震災を考える日」および義援金について
(5月7日(水)~6月13日(金))
学術情報総合センター1階ロビーで、東日本大震災の記憶を風化させず、学生・教職員や市民の皆さまの防災意識を高めることを目的としたパネル展を開催しました。
パネル展では東日本大震災の被災直後の様子を紹介するとともに、被災地域での本学学生の支援活動の紹介、都市防災に関する研究成果の報告、大学としての防災への取り組み状況などについて紹介しました。
同時に実施された義援金の募集は、皆様から6,135円のご支援をいただきました。被災地の教育支援活動に役立てます。ありがとうございました。
安全衛生管理室では、皆様からいただいたご意見を参考にしながら、今後も、学生や教職員の安全が確保できるよう、防火・防災に努めてまいります。